初めての北の大地
大学四年、学生生活もあと半年(無事、卒業できたとして)となる、最後の夏休み。ゼミの合宿も終わり、卒業研究に力を入れなければならない時期に、私は、山形の友人I君と地元のC大学に通うKと北海道まで3泊4日の旅行に行って来た。I君は地元の有名大学の大学院、Kもスーパーに内定が決まり、卒業後の進路が決まっていて、私だけが、内定ももらえず進路が決まっていない、かつ、卒業研究もおぼつかなく、卒業できるか、不安を抱えつつの旅行だった。嫌な事(現実)を一切、忘れて、この旅行を楽しむつもりだった。
初日の昼頃、地元の駅前でKと待ち合わせ、空港バスで名古屋空港へ、I君は山形の米沢に住んでいるので新千歳空港での合流となっていた。Kは初めての飛行機らしく、離陸の瞬間など、「おおぉー。」と声をあげていた。Kとは、通路を挟んで隣に座っていたが、反対側の老夫婦と少し仲良くなれた。彼らは、3万弱のツアーで2泊3日の北海道旅行だったらしい。小樽の観光地図を見せたり、ちょっとした世間話をしていた。それにしても、ツアーは安い。私達の片道の飛行機代で全ての旅行代金をまかなえてしまうのだから。今回は、飛行機とホテル、それと、レンタカーの代金だけ、旅行会社を通し、後は現地での飲食、お土産代など、10万ぐらいもかかってしまった。でも、ツアーと違い、決められた所を回るのではなく、自分達で自由にあちこち回れる点で私達の旅行には魅力があった。
新千歳空港でしばらく待つとI君と久しぶりの再会を果たし、レンタカーに乗り込み、初日に泊まる登別温泉を目指した。レンタカーのカーナビに案内を頼むといきなり逆方向に向かえと言い出し、高速を使うルートを表示していた。高速を使うのはお金がかかるので、地図を見ながら国道を通って行く事にした。カーナビを不便に感じた。途中、コンビニで運転を変わり、ホテルについた。登別の温泉は、白くにごっており、いかにも「温泉です。」といった感じだった。夕飯もそれなりにおいしくいただき、
満足して床についた。I君とKは深夜まで話していたらしいが、私はすぐに寝てしまった。
2日目、天気は悪かったが、室蘭方面へ向かい、車の窓から港を眺めながら、洞爺湖で一休み、ちょっとしたお土産を買ったら、羊蹄山の湧き水やニセコの道の駅などに寄り、積丹半島をグルッとまわって2日目の宿泊先、小樽へ、運河が有名で、夜の運河はライトアップされ綺麗だった。ホテルのベランダから、おいしいワインを片手に、三人で夜の運河を見ていた。最高のロケーション、でも、男だけ。これで、女の子と二人きりだったら…。とにかく、すごく綺麗で、最高だった。ただ、ホテルの風呂が貸切らしく、お金がかかるので、部屋のお風呂しか入らなかった。大浴場があればよかったと思った。
3日目、午前中は小樽、午後は札幌にいた。小樽では、オルゴール館に行き、Mr.childrenとELTのオルゴールCDを購入した。お昼は札幌で有名な「すみれ」というラーメン屋で味噌ラーメン(札幌と言えば、)を食べ、札幌へ向かった。車中では、購入したオルゴールCDを聞きながらのドライブであった。とりあえず、ホテルに行き、チェックインを済ますと、札幌の市街地へ向かった。テレビ塔、時計台、札幌駅、北海道大学と観てまわった。有名なクラーク像は羊が丘展望台にあるらしく、北大には、いかにも大学といった感じのクラーク像で、右に指を指し、後ろに草原が広がるクラーク像ではなかった。僕らと同じ目的で来た観光客もいて、クラーク像のイメージが違ったらしく、聞いてきたので、ちゃんと説明してあげた。Kは逆ナンされたとか言っていたが、ただ、観光地を聞いてきたので、教えてあげただけである。ちなみに、聞いてきた女性数名は関西弁だった。そうこうしてるうちに、あたりが薄暗くなってきたので、一度、ホテルに戻り、その後、定山渓温泉に行く事になった。ただ、ホテルで、Kがテレビカード(アダルトチャンネルが見られるもの)を買いたいらしく、三人でお金を出し合い、買ったはいいが、Kはそればっかり見て、他の普通のテレビが見られなかった。私もI君も見ていたのだが…。まあ、それはいいとして、定山渓の温泉街では、道から湯気が上がっていて、いかにも温泉って感じのホテルや旅館などが並んでいた。私達は、そこから少し離れた、「白樺の湯」というところで湯につかった。結構、気持ちよかった。人もほとんどいなく、貸切に近い状態だった。私以外の2人はサウナの時間が長い。私の場合、我慢できずにすぐに出てしまい、ひとり先に、サウナを出ることになってしまう。ここの風呂は、白樺の見える露天風呂と外にあるサウナ室。屋内に大浴場とサウナ用の水風呂があった。この旅行で2度目の温泉は気持ちよかった。
最終日、朝からアダルトチャンネルを見せられ、あまり、気分のいいものではなかった。楽しかった旅行もこの日で終わり、現実の生活に戻る日がやってきた。この日は、昨日見れなかったクラーク象を見るため、羊が丘展望台に向かった。ホテルでチェックアウトとお土産を購入、その後、クラーク像を見て、雪祭りの資料館のようなものを見て、札幌のビール工場とショッピングセンターが一つになったような大きな施設を観てまわった。そこで、昼食を済まし、空港へ向かった。名古屋に着き、空港から出ると、熱気でむんむんしていた。北海道の涼しさに慣れてしまうと、名古屋がとても熱く感じた。
この旅行で使ったレンタカー「ファンカーゴ」を気に入ってしまい、現在の私の愛車になっている。(ただし、ローンがあと3年) 旅行の後、一月以上経ってこの文章を書いているが、とても良かったという思い出だけが残っている。今度、北海道に来る時は、函館や釧路湿原に行ってみたいと思っている。