湿原から馬産地へ
新卒入社から一年と少し、トヨタ系のナビの仕事をしていた。
トヨタ系ということもあり、10日近くゴールデンウィークがある。
ここは、旅に出ようと決めていた私はセントレア発、釧路行きの飛行機の中だった。
4泊5日の北海道、それも1人で。4泊と言っても1泊は夜行列車、もう1泊は千葉の友人宅なので
北海道には実質2泊となる。
今回の目的は、第一に釧路湿原。これはウインドウズが3.1の頃から行ってみたかった地であり、
社会人になってようやく行ける事になった。第二に日本一の生産量を誇るサラブレッドの生産地を
訪れる事。これもゲームで競馬をやっていた頃からの夢であり、それも今回、実現してしまう。
第三には夜行列車。北海道に行くには飛行機で数時間では楽しみが無い
(と言いつつ前回の北海道と片道は飛行機だが‥‥)ので夜行列車で行こうとずいぶん前から
決めていた。そして最後に、千葉にいる友人に会いに行く事。仲良くなった同期のK宅におじゃま
しようというわけだ。
窓側に座った私は三陸沖の陽の光を照り返す美しい海を写真に撮り、襟裳岬
(これから行く事になるが)も撮って、釧路空港に到着。そこでレンタカーを借りて一路、ホテルへ。
一日目はこの後、暇をもてあまし終了。釧路の町を歩き回ったぐらいだった。
翌朝、まだ開いてない釧路湿原展望台へ行き、時間をつぶして中に入った。
これといってたいした物ではなかった。しかし、北海道限定ハイチュウと湿原のポストカード
(絵葉書)を買った。それから、また、町に引き返し、釧路駅からの「ノロッコ号」を待った。
ゴールデンウィークと夏休み期間中だけの特別列車だった(はず?)。
それに乗りたかったのと、細岡展望台からの絶景を期待してのことだった。
団体客と一緒になってしまったが釧路湿原駅で降りて10分歩けば、もうそこは絶景だった。
萌える緑(「萌え」とは本来こういう時に使う)を期待していたが、それは夏の事。
5月では白というか黄色みたいなじゅうたんだった。
釧路駅に戻り、一路、南西へ。このときには正午をまわっていた。途中のドライブインで昼食を取り、
さらに南西へ。今晩のホテルは浦河。襟裳岬の向こうである。襟裳岬に着いたときにはもう、
日が傾いていた。岬ではアザラシを見たり、強風を体感したりできた。
そこから浦河はすぐだった。6時にチェックインし、ホテルでのちょっと贅沢な食事。
そして部屋でテレビを見ていた。ちょうど、バラエティ番組でレギュラーのA.Sさんの結婚式を
やっていた。それを見て私も何かしなければと思い、釧路湿原のポストカードに想いをよせる人へ
手紙を書いた。
早朝、浦河の郵便局へ出し、出発。
今度は、新冠のドライブインでお土産を買い、近くの温泉につかり、飯を食い‥‥。と、
この辺は牧場だらけだった。
サラブレット銀座で馬の写真をとり、ナリタブライアン記念館でぬいぐるみを買った。
ナリタブライアンとは、私の競馬人生の原点で初めて掛けたレースで勝ち、
それから競馬を好きになってしまったのである。もうこの世にいないが墓前にも行き、
功績を見ることが出来、なぜ若くして逝ってしまったか、残念でならなかったが、うれしくもあった。
この地に来れた事が、である。ブライアンには安らかに眠っていてもらいたい。
ちょうど、この日は天皇賞。ウインズ静内でも行こうかと思ったが、せっかくだから札幌競馬場に
行こうかと思ってしまい(これが失敗だった)、札幌を目指したのだが、渋滞にはまり、発走時には
競馬場まで、あと10kmにも満たないにも関わらず、コンビニに車を止め、
車内でラジオを聞くことになってしまった。
それから、腹いせに高速を飛ばし苫小牧へ。レンタカーを返し、駅で「北斗星」を待つ事に‥‥。
2時間は待っただろう。ようやく乗れると、すぐに眠った。
車内で目が覚めると、上野までまだ時間がある。シャワーを浴びようとしたが、カードが無く断念。
2度寝することに‥‥。上野からは友人宅へ、翌日、帰宅。
これを書いてるのは九月だから四ヵ月後。仕事を辞め、暇を持て余してたので、
その友人宅でこれを書いている。これからどうするかは、模索中である。