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偽薬|手紙リベンジ記念日離婚を決めた日

偽薬 


日々、新しい薬が世の中に出ている。
その新薬を開発する時はどのようにするのか?
言い方は悪いが、いわゆる人体実験で薬の効果を確認する。
ここからが問題。

人間は自然治癒力が非常に高い。
この薬が本当に効いて 病気に効果があったのか?
それとも、自然治癒力によってその病気が治ったのか?
それらが不明。
医師から、「もう大丈夫ですよ。」と言われれば、その気になって
あとは自然治癒力で治ってしまうことも事実。

新しい薬を試験するとき、沢山の人から効果を得るために、
試検者を大勢集め、その半分の人にだけ、その薬を渡す。
あとの半分の人に偽薬(たんなる栄養剤)を渡す。
そして、本当の薬をもらった人が、偽薬をもらった人よりも効果があれば、
新薬として認められる。

もっと興味深い話。
人間の血液が1/3外に出てしまうと、死んでしまうと言われている。
が、それは根拠が無い。
その試検をする為に、死刑囚から協力を得ることができた。
医師はその死刑囚に試検の意味をとうとうと語り、
医学に貢献してくれ、とお願いした。
死刑囚納得のもとその試検が行われた。
血液を抜く様子は見せないようにして。

そして、試検が始まってしばらく、医師が
「1/5の血液を抜きました。気分はどうですか」と尋ねた。
「大丈夫です」と試検者
しばらくして
「1/4血液を抜きました。気分はどうですか」と尋ねた。
「大丈夫です」と試検者
そして
「もう少しで1/3になります。気分はどうですか」と尋ねた。
「・・・」と。
試検者はそこで亡くなった。
でも、
血液は一滴も抜かれてはいなかった。

手紙 


僕は手紙を書くことが好き。
それは、手紙を読むときの君の横顔が素敵だから・・・
その横顔を見たくて、今日も君への手紙を綴る。

親愛なる君へ
君への手紙は僕に三つの幸せを与えてくれる。
ひとつ、手紙を書く幸せ。
ふたつ、手紙を読んでもらえる幸せ。
三つ、返事をもらう幸せ。
返事をもらわなかったから、損をしたということはない。
手紙に損はありません。
手紙は書くだけで幸せなのです。
人は書くことで癒される。
相手が読んでくれるのは嬉しい。その時間、心を独占できるから。
もちろん返事をもらうのは楽しい。
忘れた頃に来るのも幸せです。
10年後でもいい、 君に出逢えたことに感謝します。

リベンジ 


彼の仕事は小さな雑誌の編集。
時間に追われ、いつの間にか追い越され、時の中で仕事をしていた。
編集の仕事はまさに時こそ命。
その忙しさに、アシスタントを欲していた。まさに片腕になるような人材を。
何度も募集をかけ、雇ったのはいいが、時間に襲われるような
この業界では、 まともな人間は長続きするはずもなかった。
1週間もてばいい。
その言葉通り
三日で辞めるのは日常茶飯事だった。
彼の忙しさに一段と拍車がかかった。
背に腹は代えられない。彼自身がアシスタントを捜し始めた。
とにかく長続きしてくれる人。
そんな時、彼のもとに一人の女性が職を求めて現れた。
東北出身の彼女。
東北人は粘りがあるからと期待する。
そんな思いで、彼は、彼女に仕事を預けた。
三日続いた。一週間続いた。そして、一ヶ月、1年。
そして、彼女は今ベットの上で彼を待っている。
仕事の忙しさに中に、ふと現れる、心の安らぎ。
そんな想いが二人の心を確実に巡り逢わせ、 恋に堕ちてしまったのだ。
そして、二人の女性を愛する事になってしまった。
彼には妻がいたが、仕事を愛する余り彼女も愛してしまったのだ。
いけない、こんな関係・・・
彼は悩み、でも彼は彼女を必要としていた。
そんな彼女は彼の心を察していた。
「わかったわ。別れましょう」
「私はこれから二番目に好きな人と一緒に暮らすわ。でもね、
特等席は空席のままよ」
彼は彼女を思いきり抱きしめた。

そして、彼女と暮らし始めた男は、彼の直属の部下だった。

記念日−プレゼント 


記念日に何をプレゼントすればいいのか、迷うところ。
プレゼントが重なると哀しい気持になってしまう。

それは、憧れの彼女の誕生日に沢山の人が招待された日。
僕もその一人。
そして、彼女は花をこよなく愛している 。
彼女目当てのライバルが三人いた。そんな彼等もその日は花を用意していた。
当日、予想通り三人は花をプレゼントした。
真っ赤な薔薇の花束が三つ並んだ。
僕がプレゼントを渡す番、
「必ず必要になると思って」と小さな箱を渡した。
それは、ガラスの花瓶だ。
プレゼントが重なるときは、そのプレゼントが引き立つものをプレゼント しよう。
それが真心というもの。
彼女は僕の真心を真っ先に受けて止めてくれて、そのガラスの花瓶に薔薇の花をすぐに飾ってくれた。
その真心が嬉しかった。

離婚を決めた日 


その年輩のご夫婦はとても素敵。
いつも夫婦そろって一緒に出掛ける
「主人と一緒の時を過ごしたいから」
そんな言葉をさらっと言ってしまう奥様。
そんな奥様に話を聞く機会があった。
仲のよい秘訣は?野暮な質問をしてしまったとさえ思った。
こんな私でも、離婚を決意したことがあるのよ。
にこやかな笑顔。目が細くなる瞳のなか奥様がふと言葉をもらした。

私が熱を出して寝込んでいるときでした。夕方主人から電話がありました。
帰るコールね。
「大丈夫か?」
「熱が下がらなくて起きあがれなくて・・・」
「わかった。今日は外で食事してくるから」
主人は夕食の心配をしたのね。
電話が切れると同時に、荷物をまとめて家を出たい気持になりました。
どうしてか、わかりますか?
主人は自分の夕食の心配をした。
「私の食事はいったい誰が作るの?起きあがれないのよ。
自分で作れとでも言うのでしょうか?」
ほんの些細なこと、でもとても大切なこと
見落としてしまいそうな事だけど、とっても大切なことですね。
と笑って話をしてくれた。

僕は、心の中で彼女に深々とお辞儀をした。
男として素敵な女性に出逢えたことと、その意地らしさに。

 

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オーナー 小田
e-mail:bar@moon