「おはよ〜ぅ♪」
満面の笑顔で入ってくるのは、外見は小学生にしか見えない高校生“小林クン”もとい小林大和。
その人物の登場だけで教室の雰囲気がガラリと変わる。
なかでも表情があからさまに崩れる“恋するショタコン娘”小林吹雪。
「小林クンッゥ って、あああ!!」
「きぁーーー!!」
当事者の小林クンは何かに滑り顔面から床に見事に着地した。
「小林クン、おはよう♪」
続いて声をかけたのは、椅子に座ったままにこやかな笑顔の“サド小林”こと小林千尋。
よくよく見ればドアには、+ 開けるな危険 +と書かれた紙。それも入ってくる側にも貼ってあったようである。
だがこちらには、+ 小林大和はコチラを使うように +と書かれているのを今しがた新しくやってきた少年は見た。
大和はと言えば、よほどショックだったのか暫く立ち上がる様子が伺えない。
(どうしてこんな分かりやすい罠に引っかかるんだ・・・)
額を押さえ悩める高校生は“むっつりスケベ(あげは命名)”小林健吾であった。
「おい、小林大丈夫か?」
「うえぇ健吾ク〜〜ンッ」
手を貸すと言うよりは、1度抱え上げてしまってから床に下ろす。
そうしていると、本当の親子にも見えてしまうような二人である。
「まるでお子様ね」
やりとりを遠くから見ていた“毒舌美少女”斎藤あげはが呆れたように呟く。
無事に起き上がった小林クンを確認すると、もちろん吹雪は罠をしかけた少年に食ってかかる。
「小林千尋っ、あんたねーッ!?」
「おや、ラッシ〜はごきげんななめかな♪」
こちらに向けてピシリッと人差し指を向ける吹雪に余裕の笑みで答える。
「ボクなら大丈夫よぉ〜。だから、ねっ」
「本当に?どこも怪我とかしてないのね?」
「うんっ、ありがとぉ吹雪ちゃん♪」
えへへ、と照れたように小林クンが笑って答えた。
その笑顔につられて、恋する乙女もまた表情が緩むのだった。
千尋は一部の人間にしか罠をしかける事をしない。実は罠それ自体が愛情表現の裏返しであるから。
分かってはいるが、小林クンの事となると吹雪はムキになってしまうのだ。
「あ、吹雪チャン・・・いる」
突如として、今度は千尋が天井を指差して謎めいた発言をする。
「は?急に何よ。“いる”だけじゃわからな―――・・・・・・・・・・・・・・」
一変して少女は強張った、と言うより真っ青な表情へと変化していく。
「いや委員長、アレは――」
健吾が何か言おうと口を開くが、吹雪は天井から視線を外さない千尋を見て思考が止まってしまっている。
「・・・いるのね・・・そうなんでしょう!?」
「そう、ク――」「ぎゃぁぁぁ!!」
あまりに混乱しすぎたのか目の前の千尋に思わずタックルするが、
「天井に靴底の跡、誰がつけたのかな〜♪」
声音には誰が聞いても分かるくらい楽しげなものが加わっている。
「・・・・・・・」
「そういえば吹雪チャン、髪伸びてきたねえ。前みたいにロングにするの?」
よしよしと頭を撫でながら、いつの間にか笑顔に戻った罠男は質問を投げかける。
「キレーな髪だし伸ばしたらどうかなァ。ねえ?健吾クン」
「なんでオレに聞くんだ」
これまで黙って見ていた健吾は、なぜか少し機嫌の悪そうな声で返す。
「べっつに〜?健吾クンも触ってみたいかと思っただけだよ♪」
「お前・・・その言い方は――」「ええい!!いい加減離しなさいよっ、こんっのサド男!!」
思わず赤面する健吾は口元を手で覆って天井を仰ぐが、会話の中心になっていた少女は気づいていない。
しびれを切らし、二人の会話に割って入った吹雪は大きく叫んだ。
千尋は健吾の表情をちらりと見ると、すぐに腕の中にいる吹雪に視線をずらし、
「ひどいなあ、飛び込んできたのは吹雪チャンでしょ?」
「きーーっ!うるさいっ!!」
うるさいのは吹雪チャンの方なのに〜、と耳を塞ぎながら不満げな表情になる千尋。
「・・・おい、それくらいにしておけよ」
溜息混じりに健吾が声をかけた所で、開け放したままのドアから声がかかった。
「ギ〜リギリ〜ま〜にあった1限目♪みなさん、おはようございま〜すっ」
モー○。の替え歌をごきげんに口ずさみながら教室へと入ってくるのは、“アイドルおたく教師”の小林燕。
「「「おはようございま〜す!」」」
「あっ、つばめセンセッおはようございますゥ」
他の生徒達の挨拶に負けじと笑顔で声をかけるあげは。
「み、みなさんおはようっ」
先生の登場で、ぱぁっと表情が明るくなるあげはとは裏腹に燕が笑顔を引きつらせる。
「センセーったらっ、ネクタイが曲がってる♪」
いつの間に近くへと移動したのか手早くネクタイを調える少女。
困り果てた様子で、その手を制し呆然としている生徒の視線をあえて無視する。
「サイトーさん、以前にも言いましたけれど・・・」
「わかってます、大人しく席につきますから」
一見して素直な態度だが、口調は「つまらない」という風だ。
全員が席についたのを見計らい、コホンッと1つ咳払いをして気を取り直すと全員に笑顔を向ける。
「さて、今日も授業を始めましょうかっ」
ぽかぽか日和
いつもと同じ教室
いつもと同じメンバー
今日も幸せな一日が始まる
明日も明後日だって大切な日常
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すみません、吹雪ちゃん叫び過ぎですね(笑)何より内容が謎ですね。。。
知らない人は滅多にいないとは思いますが、吹雪ちゃんは「クモ」が苦手であります。
実は私もある場所のを見てから苦手です・・・小さいの見ても思い出すから(あえて詳しいことは伏せる奴・笑)
そして小林クンの出番&台詞が少ない。。ファンの方、ごめんなさい(涙)
一番動くはずなのに、書くとなると意外と難しいのですねぇ。
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