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クロスレビュー企画 「もえたん 萌える探偵小説」
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近田鳶迩@ざ・ねば〜・えんでぃんぐ・みすてり〜 「日常の謎」の系譜に位置する優れた学園ミステリ。第五回角川学園小説大賞の奨励賞を受賞した、米澤穂信のデビュー作です。 33年前に古典部が発行した文集の、「氷菓」というタイトルに込められた意味を探るというちょっと珍しいタイプ。 登場人物たちの造詣は(同じスニーカー文庫の作品に比べて)かなり地味だし、 物語的にも派手な盛り上げはなく実に淡々と進行するわけですが、本書はそこがまた大きな魅力になっていますね。 やけに熱血だったり、ドロドロした愛憎がそこいら中で渦巻いていたり、そういった向きが苦手な人には一服の清涼剤に持ってこいではないかと思われます。 終盤やや重くなりますがそれでも全体的な印象はこざっぱりしていて、良くも悪くも後味ひかないスープスパみたいな作品。 | |
| 10 |
秋山真琴@雲上回廊
推理力に長け、頭が切れる探偵と言うのは世に多いが、それを一人称で描き、しかも知性が文体に滲み出るというのは稀だろう。
さらにその中から、秋山が好む、短編連作という形式を取り、その上、持ち運びやすい薄い本となると、この世に何冊あるだろうか。 | |
| 8 |
NITRO@ジェット機・リー 「古典部に入りなさい」
高校生ながらすでに「省エネ」という自分のスタイルを確立してしまっているホータロー君が千反田えるという人間に出会うことによって、
少しずつ彼女のペースに引きずられていきながら、文集「氷菓」に隠された三十三年前の真実を手繰り寄せていく様子。
それが最も「省エネ」な方法だと彼は結論付けてるのだけれど、そんなことはなく、千反田えるという女性に魅かれている自分を正当化してる、
そんな彼の青臭い部分が垣間見れて、おじさんは安心しました。
地味な印象であまり魅力的でない主人公ということで全くライトノベルっぽくはないのだけれど、普通に推理小説としてよくできた作品だと思います。
200ページちょっとに綺麗にまとめられていて、とてもデビュー作だとは思えません。
というか米沢穂信さんはまだ20代なんですね。文章からはいくぶん老けた印象だったので、驚きました。 | |
| 8 |
キセン@D4D
読み始めは小粒な日常の謎ということで個人的には好きなものの、これを延々と続けるのかなあ、と思っていた。
ところがそうではない。
動機、それから少しずつ進展していく小さな頼みごと。
そしてすべてのピースが嵌って、見える真相とその裏の哀しみ。伏線の回収の見事さにミステリの面白さの源泉の結晶を見る。 | |
| 8 |
NAO@エッグ・スタンド
私は発売前からこの作品を――というより、第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門の受賞作を気にしていた。
というのも、私自身、この新人賞に稚拙な小説を応募していたからである。結果、跡形もなく一次選考で粉砕。
ショックはなかったが、この新人賞(のヤングミステリー&ホラー部門)の受賞作はいったいどんな作品なのだろうか?と期待と興味を持っていたのである。
その奨励賞に選ばれた2作品のうち1作がこの『氷菓』だ。 | |
| 5 |
元@コンバンハチキンカレーヨ再 姉の命令によって入部したというのであれば、あと少しでも姉の存在を表にプッシュすべきだと感じる。 あくまでもシリーズとして、裏のキャラクタでしかない存在として続けるのであれば、これは難しくなるだろう。 米澤作品は単体として評価するのは難しいと感じるが、決して僕はこのシリーズを手放すことはないだろう。 ただ単純に作者の技量が上がり、面白くなると予想する。 しかし、姉の存在を有耶無耶にすれば、僕は読者として見切るだろう。 ある意味で、その技術を見たいがために読んでいくのかもしれない。 | |
| 7 |
トラック@コズミックサーフィン
何者かに解かれるべくして謎は存在する、そしてその謎は連鎖的に謎を産み出し、
やがてその謎の連鎖は大きな、と云って見知らぬ誰かにとってはあまりに些細な謎にも成り得る――
自分はそんな風に謎というものを考察しながら読みました。 | |
| 8 |
リッパー@鍵の壊れた部屋で見る夢
日常に潜むちょっとした謎とその解決、物語の中核を為す文集の謎解きなと、ミステリとしての面白さはきちんと備えているし、
青春ものの爽やかさとほろ苦さまでもが、さして長くない物語の中にうまくまとめられていると思います。良作。 | |
| 平均 7.6 点 | ||
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| 7 |
近田鳶迩@ざ・ねば〜・えんでぃんぐ・みすてり〜 『氷菓』に続く古典部シリーズ第2弾。まず未完成ミステリ映画のトリックを推理する、という切り口が面白い。 既出作品の本歌取りではあるけれど、題材を学園ミステリという枠内で料理することによってまた違った読後感を産むことに成功しています。 省エネ主人公の内面を掘り下げることで物語に前作以上の起伏を感じさせているところも好評価。 ただ、それによって前作にあった茫洋とした魅力が損なわれていることも事実で、プラスマイナスはイーブンになるような気が。 最終的な落としどころは、ミステリ好きなら間違いなく「ニヤリ」とできるネタ。 借り物の素材が多い中でキラリと光ったオリジナリティは、東京創元社に見出されて『さよなら妖精』へと続いていくことになります。 あと、イラストは前作の方よりも本作の高野音彦さんのが好き。 | |
| 7 |
菊地@SNOW ILLUSION
「氷菓」を未読のまま読みましたが、単品だけでも充分に楽しめた。 | |
| 7 |
NITRO@ジェット機・リー
「折木さん、わたしとても気になります」 | |
| 7 |
キセン@D4D
「氷菓」に比べると、よりミステリ的に進化すると同時に、「ミステリ」というジャンルへの言及が増えている。
しかし――このシリーズが持つ空気に「ミステリ」という題材は不似合いに思えて仕方がないのだ。
いや、もちろん、作者はこの題材と空気をうまく溶け合わせるように最大限の努力をしている。
そしてそれも成功しているのだ。
しかしその過程においてミステリのことが取り上げられるたびに、どこか違和感を覚えて仕方がなかった。
それと「氷菓」のところに書いたところも含めて、どうにも。 | |
| 9 |
NAO@エッグ・スタンド
ぼ・く♪:米澤穂信の第2作、『愚者のエンドロール』はどうだった? | |
| 7 |
元@コンバンハチキンカレーヨ再 米澤作品への物足りなさとして、趣向の問題もあるがエロさだと考える。 青春小説にして青春小説らしからぬ、その理由は『特に何も起きない』ことだろう。 作者本人は、後書からも『これはミステリ』と書いているように『青春小説です』とは書いていない。 学校物だから青春していなければいけない、とは思わないが、そこからくるエロさを少しは入れないと一般受けには遠いだろう。 それが米澤作品のマイナーさ、物足りなさだと、僕は感じる。トリックは小粒だが、それを纏めている全体像は上手い。 | |
| 9 |
トラック@コズミックサーフィン
最初に読んだ時はこれといって感銘を受けず、うーん、面白かった……のか? と思ってしまったのですが、
構成や結末を頭に叩き込んでから再読してみると、驚きの連続でした。
ああ、こんなところから既に伏線は始まり、そして一つの結論、もしくは関係の元へ収斂していくのか、と。
己を偽ることなく周りをじっくりと絡め取った手腕には拍手ものです。
そして、副題があんな風に生きてくるとは……脱帽です。 | |
| 9 |
リッパー@鍵の壊れた部屋で見る夢 イラストレーターの変更や続編という形でのキャラクタの深まり方もあって、ライトノベルらしさが補強される一方、 過去のミステリ作品の手法やコードを取り入れ、さらに一捻り加えることで本格好きが読んでも満足できうるレベルのミステリを成し得てます。よくできました。 問題がいまいち曖昧でどう考えていいかわかりにくいことや、捨てネタとして提示される推理が結構しょうもないという弱点もありはするものの、 ホームズネタや作品内に多数散りばめられたミステリへの自己言及、推理合戦的な展開、終盤のロジックにはあっと驚かされ、そしてミステリ好きがニヤリとしてしまうであろうある趣向。 ライトノベルの枠の中で、これほどまでに本格ミステリらしい作品が現れてくれるなんて。しかも既存のミステリ作家ではなく、 新人作家がこれを書いただなんて…。そりゃあもう、諸手を挙げて絶賛せざるをえないでしょう。ブラーボ! 他の(ミステリプロパーの書き手による)ライトノベル・ミステリと比較しても、『愚者のエンドロール』の面白さは抜きんでていると思います。 この作品によって、わたしにとっての米澤穂信は”ライトノベル・ミステリの担い手”から”ずっと応援していきたい作家”にあいなりました。 素敵な作家さんに育ってほしいですのう。 | |
| 平均 7.8 点 | ||
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| 2 |
菊地@SNOW ILLUSION 推理しない『名探偵』小説。 全体の展開は大きく二つのパートに分けられるのだが、それをするには明らかにボリューム不足。 登場する人物の掘り下げが甘くて、キャラを掴みきる前に状況が大きく動いてしまう。 主人公の内面も「無気力→飄々→熱血」と印象的なエピソードも無しに豹変しすぎで、性格を掴み切れず辛い。キャラ小説としては致命的。 しかも「ミステリ」として見ても、複線の提示とその回収も上手いとは言えず。 「カード戦争」と言う「世界」にまつわる重要な要素も尻切れトンボ。 これより以前に短編が数本出てるらしいのですが、その短編があることを前提に「鷺井丸太がマルタ・サギーになるまで」を描こうとしてるように感じる。 長編小説単品としてみると、あまりに半端すぎる出来と言わざるを得ない。 短編を先に読んでいると評価が変わるのかもしれないが、この本を読む限りでは更に短編を読みたい気分には成らなかった。 | |
| 3 |
NITRO@ジェット機・リー
まあ探偵ではないですよお前なんか。 | |
| 3 |
キセン@D4D 読み始めは文章やキャラクタや固有名詞のセンスにあまりにもあまりな素人臭さ(もっと自分のなかで納得できる表現があるが伏せておく)を感じを受け 困惑すると同時に、これ本当に大丈夫なのかと訝ったものだが、いざ異世界に入るとだいぶましになったので安堵した。とはいえ特に面白くなるわけではないのでは困った。 合わない、とも言えるけど。 ミステリ部分もそれなりに、まあとしか言いようがない。 | |
| 3 |
NAO@エッグ・スタンド
20ページぐらい読んで、「ああ、これは私が求めているような小説じゃないな」と思ったのだけど、その通りであった。
さらに、文体が個人的に好みじゃない、というのもあって、この点数である。
既に短編が何本か雑誌に掲載されている、ということだけど、そっちはちゃんとしたミステリなのだろうか……気になる。 | |
| 4 |
リッパー@鍵の壊れた部屋で見る夢
「強制的に事件を解決させる力をもつ名探偵」という売り文句の響きに、
ライトノベル・ミステリ界に「黒い仏」降臨キタ━━(゚∀゚)━━と色めきたったのも束の間……期待したものとは全然違ったものでした。残念。 | |
| 平均 3.2 点 | ||
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