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ムカイ出版社 H16.4.12. 第6号 |
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またまたお久しぶりのムカイホウですが、ちょっとした反響のあったバリ話ですが、今回はまたもや違う話をしたいと思います。 この話は、もうある程度の人に話したんですが、結構微妙に反応が割れる話でした。 大爆笑してくれれば本望ですけど、結構ひく人もいましたので、結構サブイ話なのかもしれないと思う今日この頃。 まず、事の起こりは年末までさかのぼります。 ある意味、絶対そんなにさかのぼらなくてもいいはずだけど、そこはムカイホウ。前置きを長くとらさせて頂きます。 知り合いにMさんという人がいるんですが、この方はかなり面白くて会う度にいつも驚かされてばっかりなんですけど、その笑わせてくれる1つのネタとして、レースクイーンの撮影会を主催する仕事を副業でやっている、なんていうことをサラッと教えてくれるんです。 例えば、夏、真っ黒に日焼けしたMさんを見て、あ、家族で海いったんですか?なんて聞いてみたら、 あ、これはね、例の撮影会で普段はスタジオなんだけど、この前撮影会やったのが湘南だったんだよね、ハハハ。とか、レースクイーンの女がワガママでさぁ、昼休憩で弁当を持っていった別のスタッフに向かって、「私、玄米ご飯じゃなきゃ食べれないぃぃぃ」なんてぬかすんだぜ。ふざけんなだよ、とか言うんです。 編集長はもちろんツッコミました。 玄米ご飯買いに行ったんですか? そしたら、Mさん。いや、コンビニ行ったら、玄米おにぎりしかなかったってスタッフの子が言うから、それほぐしてだしゃぁわかんねえよっ、て指示しといた。って、サッパリ言うんです。 かなり笑わさせてもらってますよ。 そんなM氏に年末に会った時に撮影会に一回行ってみたいというようなことを言ってみたんです。 でも、ここで豆知識ですけども、撮影会はだいたい土日しかやっていないので、土日が休みじゃない編集長は、いつになっても行けない状況だとガッカリしてたんですけど、M氏がまた笑える一言を言うんです。平日にナイト撮影会やってるよって。つまり、編集長みたいに平日にしか休みがない人用に開催しているそうな。 でも月一回しかなくて、もう今月は終わってるから、1月にあったら呼んであげるよっていう約束していたんです。 で、1月のある日、ふらっとM氏が私の職場に顔をだし小声でささやくのです。 明日あるよって。 編集長の休みを読みきって尚且つ、絶対に断らないって踏んで、前日にしかけてくるとは、さすがM氏。 もちろん断るはずもなく、完璧に術中にはまった感のある編集長でしたが、ちょっとカゼ気味でコホンコホンと咳をしているのをすかさず、 これ遊びじゃないから、当日カゼでドタキャンとかなしねって急にビジネスマンの顔になるんです。 って、これ遊びじゃないんですかぁ?!って思いましたけど、もう心はあのマニアックなカメラ小僧の世界へと潜入できるのかと思うと、 ウキウキしちゃって、このチャンス逃せまいと、もちろんですと元気よく返事をしたんです。 しかも、その後いきなりM氏は、明日はメイクボックス持ってきてね。とか言い出すんです。 いやいやいや、メイクボックス持ってないんですけどぉ、って突拍子もない要求にすかさずツッコミをいれる編集長でしたが、そこはM氏上手です。え、持ってないの?じゃあ、クシ一本持ってきてとか言うんです。 編集長をいったいどうする気ですか?と思ったけど、なんかM氏の迫力に負けて、わ、わかりました、とかって返事をして、次の日に待ち合わせすることにして、その日は終わりました。 その夜、ハッキリ言って普段のび太君くらい寝れる編集長なのに、なかなか寝付けないんです。 だってテレビとかだったらモザイクはいるようなアンダーグラウンドな世界の住人のような人達に生で、しかも、間近で会えるんですよ。 そう考えただけで、あの日あの夜は、世界中の誰よりも絶対に1番はやく夜が明けないかなって思ってたはずです。 もちろん軽く緊張もしてました。 だって、M氏が前情報として、(こっからはカメラ小僧=オタクという観点で話を進めますけど)オタクは、すぐクレームだすから気をつけないとダメだよ。っていうんです。 編集長が、え、どんなことに対してですか?って聞くと、あいつらはねぇ、とにかくレースクイーンの子と、ちょっとでも仲良く話す姿を見るとメールで仲良くしすぎだったとか、書いてくるからね。口で言わない癖に、何かってメールだから。 とにかく、スタッフはスタッフらしくレースクイーンの子にもカメラ小僧にもあんまり話さない方がいいから、と。 あと絶対、カメラ小僧を好奇の目で見ちゃダメだから、とか。 はじめて行って、メールに苦情書かれたら立場ないなぁという感じで、頭の中で色んなことがグルグル回り、うっかり知恵熱がでるところでしたよ。 いよいよ当日、いたって普通を装って編集長はM氏との待ち合わせ場所に行きました。 M氏は、撮影会の為にマンションの1、2階の上下同じフロアを住居として借り、1階の天井を半分ぶち抜いて階段をつけ、メゾネットっぽくしたハウススタジオを撮影会用に作ったらしく(この話もかなり笑えて、大家さんには天井をぶち抜いたことはおろか、撮影会で使っているとか全部秘密らしいんです) 今回ちょっと、その内部構造も注目であったんですけど、とにかくM氏と合流し、そのスタジオまで行く道の途中で前にスラッしたロングの髪の小さめのスーツケースをガラガラ引いている女性が見えて、あの人はどこへ行くのやらとぼんやり思ってみていたらM氏が、 あ、今日の子だ。っていうんです。 えー、そんなバカなぁー!!無防備すぎるってぇぇぇ。 と思ったか思わない内にこんにちは、今日よろしくねって話しかけに行ってました。 編集長も後ろからチョコチョコついて行き、よろしくどうぞと言いつつ、絶対横に並ばないように、常にレースクイーンの子と距離感を保って話をしました。 M氏からの前情報では、600人くらいいるレースクイーンという職業の子の中で今日の子は、100番入らないくらいの、名前でお客を呼べるギリギリの線の子だよ。って聞いてたので、あ、そうかもと思える感じのすごいオーラを放つとかいう感じの方ではありませんでした。 3人で、そのスタジオに行くと、超のつく程の高級マンションで、玄関を開けると自動的に電気がつくって感じでした。 中にどんどん入って行くと、とても天井をぶち破って作った風には思えない完成度の高いスタジオの出来栄えに、思わずM氏に、これ戻すの大変ですね〜っていうと、うん、もう大家にメゾネットで行けばいいんじゃないですかって言おうと思っているって言ってました。 スタジオの奥のほうにある楽屋っぽいところに案内されM氏がいきなり、レースクイーンO氏にこちらムカイさんって言います。ムカイさんは、間違えないでよく聞いてね。ヘアメイクさんじゃありません。ヘアーさんです。えーっと、ニューヨーク式なんでハハ。とか言うんです。 私がメイクボックス持っていないばっかりに、髪をやる人になっちゃいました。 吹きだしそうになった編集長と、吹きだしながら言っているM氏との間で、怪しいと思っているのかどうなのか、Oさんは、今日は髪やってもらえるんですか?って喜んでました。 そこで、カメラ小僧の方たちが来るまでの20分くらいの間で髪をやりながら、レースクイーンの方々たちの苦労に少し触れることができました。話によると撮影会の度に、自前でだいたい服2パターン、水着2パターンを用意しなきゃいけないから、もう服なんて1000円のとか買っちゃいますからね。 そうして着替えた衣装を見るとほんとそりゃ千円だわ、っていうくらい布をゴムでとめてます的な服でした。 そうこうしているとピンポーンと鳴り始めスタッフの方がインターホンの電話をとり「どうぞ」と解除ボタンを押し、カメラ小僧の人を向かいいれていました。その作業を何回もやっている姿を見て、オートロックの意味ないなぁとつくづく思いました。この高級マンションの他の住人達にあわれみを憶えました。高い家賃を払ってオートロックのところに住んでも、こんな怪しい人たちを顔も確認せず向かいいれているこの現状、人事なんで笑えました。 楽屋の後ろのスタジオにカメラ小僧の人たち同士の和やかな会話が聞こえてきて、いよいよだな、とドキドキは最高潮でした。 まず、M氏と編集長が楽屋をでてスタジオに行きました。するとそこには、ある意味想像どおりというか想像以上というかホントにカメラ小僧の人たちがいたんです。望遠レンズのついたデジカメをいじりながら、今か今かといった熱気を放っていました。ささっと一番後ろに行き、興奮した目であらためてカメラ小僧の人たちを見渡すと、こんな髪型ありかよ的な若者もいれば、100Kはあろうかという方もいました。 み、みんな、ドンピシャ過ぎるよ!! そして、レースクイーンO氏があらわれるやいなや会場はどよめきましたおおおーーーーーー、っと。 O氏は、少しはにかみながらも 私が、もうその姿を後ろから見ていて、いたいたしくて、しょうがありませんでした。 無理するな、小僧さんたち、キャラ間違ってますって!って。もちろん言えませんでしたけど。 そして、とうとう撮影会が開始されました。私のイメージでは、いっせいに各方向からシャッターの嵐っていうのを想像していたんで、一回20分×4という時間割を聞いたとき、そんなに撮ってどうすんだ?と思ってたけど、実際は、小僧のみなさんは自分の気に入った場所で腰をひくくしかなり無理のある体勢のまま(陸上のよういドン!の時の構えの足の感じに上半身を起こして、カメラを持っている) O氏が目線をくれるまで、ひたすらシャッターを押さずに待っているのでした。 小僧同士、撮りたい位置がかぶると、列をついているというありさまでした。 は、ははーん、そりゃ時間足りないわな。と心から思いました。 その間もO氏と小僧の方達は、会話のキャッチボールを続け、例えば、「右手もーチョット上で」「こう?」とか。よくわかんないですけど、小僧の方には、小僧の方達なりの希望の角度があるらしく、そんな感じでやっていました。 しばらくすると、後ろで見ている編集長の元へ小僧の方(小僧とはいっても、あきらかなおじさんですけど)がスタスタやってきたのです。なにが起こるんだ、とちょっと身構えた編集長にその方は ところがその方、ふと手をみるとカメラをもっていません。なぜに?と思い、聞いてみると、 その日一日その人は、携帯のカメラでこじんまり撮っていました。 お金の使い方間違ってる、とも思いました。 1つ目の服での撮影時間が終わり、楽屋に入ったO氏に続き、編集長も楽屋へ行くと、O氏は次の衣装である水着に着替える途中で服を脱ぎ始めていました。 編集長は、「あ、すいません。着替えたら入りますね」と言うか言わないかの間にサラッとO氏は、「あ〜、大丈夫ですよ」って言って裸になりはじめました。 O氏からパンチラとかを撮られたやつがネットオークションにでてたっていう話をしてるのを聞いてたんで、あ〜小僧の方はそんなのも狙っているのかと漠然と思っていたところに、この有様ですよ。 O氏の裸を見てしまった私は、 男ばかりのこの密室とも言えるスタジオの中でレースクイーン側の事務所のスタッフは、一人もいない中暴動がおきず、ちゃんと表で待つ小僧の方達に思いをはせると、すごい紳士だなぁなんて思いました。 水着の撮影が終わると、次はなんと『お茶会』とやらがはじまりました。 もう爆笑もんです。そんなのがあるとは、思いもしません。 O氏を囲むように別のフロアにセッティングされたテーブルと椅子にまーるくなって小僧の方達が座り、O氏が用意してあったシャンパンを飲むということで「○○さんは?」「△△さんは?」と、小僧のみなさんにどうぞどうぞとシャンパンを注いでいくO氏に営業マンの一面を見た気がしました。 ちなみに小僧の方の中には、スーツに着替えてお茶会に参加している人もいました。 おいおい、何を望んでいるんだ君は!! 編集長とM氏とM氏のスタッフ3人で影からその様子を伺いつつ とか話していました。 レースクイーンも大変だなぁ、とつくづく思いました。 残り2個の撮影がはじまりしばらくすると、なにやら持参したリュックをもぞもぞ探りだし、パソコンとプリンタを取り出しはじめた人がいました。 我が目を疑うとはこのことです。 何をしとるんだ君は〜!!、とその人に釘付けになりました。 その人はどうやら、今撮ったばかりのデジカメの画像をプリントアウトしているらしいのでした。 おいおい、それは誰の為だい? 編集長は、心の中で問いました。その答えは、その日の撮影が終わりO氏が楽屋に入ろうとしたときにわかりました。 そうです、O氏にでした。 「これ、今日撮ったやつ。あげるよ」 ギリギリだな。 案の定、編集長の心配は的中しました。楽屋でO氏に「そのアルバム見せてくださいよ〜」と言うと、「あ、どうぞ」と見せてくれ、ポツリとささやきました。 「自分しか写っていない写真、そんなにもらっても、どうしようもないよね」 ありがとうとアルバムをO氏に返し、確かに。もっともです、と無言の頷きを返しました。 そして一切、あと引くこともなく、はぁ〜終わった終わったという感じで、さぁ〜っと帰っていく小僧の方達にビックリしました。 現代社会の縮図を見たようでした。 むしろ以外にも着替え中のO氏が小僧のみんなが帰っていくのを楽屋で察知し入り口まで出て、 「今日は、本当にありがとうございました。こんなところからで失礼します。また、今度お待ちしています。」 と何度も何度もお辞儀をして送り出している姿を見て 最近の若者なのになかなかできた人もいるもんだなぁ、と密かに敬意を表したものでした。 そんなこんなの一日が終わり、またいい思い出ができたなぁと思う編集長でありました。
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