崩れゆくもの

崩れ去る精神と肉体の過程
肉体は臨界を迎え
人は肉塊へと変容す
(もしかしたら肉塊として生まれ土人形として生き、ただ回帰しただけなのかも)
醜いその塊には生命の息吹は感じられない
思考の遺骸それはあまりにも悲しい悪夢の到来

僕は吐き気を催す
塊に刻まれたいくつもの刻印 それは証
そして蛆虫這い上がる腐敗した塊
とめどもなく溢れ出るものはなんら解決とはならない

鮮血ほとばしる吐血
汚物つまる喉
息が出来ない閉塞感
僕は吐き気を催す 溢れ出る涙

僕は流されないために傷つけた
溢れ出るその強烈な流れは濁流と化し襲い来る
(土人形も一皮向けば肉の塊 
ゆりかごで寝息をたて眠る赤子に墓場を思う
そして美しい少女に骨と皮になる老婆を見た)
僕は何かにすがるように自分に楔を打ちつけた

溢れ出る喪失感 
僕は僕の中に悪魔を感じた
そして僕は僕の中の悪魔に魅入られた

彼は想像する 欠落した肉体を
それは打ち込む楔の目標点 
僕は小指を噛み千切る
神契る 
その凄惨な神と契りを交わす
ああ 不能の神よ 
あなたに捧ぐ
あなたは供え物に唾を吐く

ただの肉塊を汚されただけ 
そう汚されただけ ここは絶望の淵
その深淵で僕はやはり沈み込む
それ以上があるわけでもなく
底知れぬ闇にさらされながら

僕はボクを見る ちぎられたボク
契りの証としてのボク
汚されたボクに垣間見る思考の残滓
汚される意識 混濁する思考 朽ちていく精神
蝕まれたココロ

神は徐々に侵蝕する 聖なる何かではなく
不可触民のイメージ 
道行く人に石を投げつけられる
汚濁の存在 穢れ
またひとつ近づいていく

僕は肉塊を見る 
既に思考は失われモノと化す
肉の欠片 穢れた塊
唾棄すべき存在
失われつつある僕のココロ

肉体ではなく肉塊へと変わりゆくその過程
怖かった 流されそうになる恐怖 滴る鮮血
肉体の変遷 塊と化す 錯乱する思考
怯えるココロ
欠落する肉体は一瞬の時を止めてくれる
崩壊する過程のさなか 覚える一瞬の安堵
加速する崩壊過程
崩れさるバベル 重力に逆らえない
崩れ去る肉体 溶けおちる

あぁ神よ
鏡の中の朽ちていく肉体を止めてくれ
その変遷はめくるめく螺旋構造
輪廻する螺旋

あぁ神よ
腐っていくのはあまりにも悲しすぎる

傷口を這う蛆虫 
その羽化の瞬間
ボクに産み付けられる新たな息吹
ボクは土壌と化す
溢れ出る悲しみ
それは憎しみにそこはかとなく似ている
対峙した瞬間ただよう無力感

腐敗臭はひろがる
甘酸っぱい仄かな香り
桃源郷そこは埋葬地
卵から孵る蛆虫
肉塊の行く末は新たな息吹か

僕は強烈な吐き気に襲われる
侵される僕のココロ
蝕まれた精神

腕を切る 救われぬココロ
打ち込む楔は崩壊を促す
ただ自然と崩れ去るのがコワカッタ
楔打ち込むその刹那 
一瞬の安堵は一瞬の永続を僕に与える
繰り返す また繰り返す
末期は熟れた桃が木から落ちるイメージ
囚われる桃の匂い




止められるものは何もなかったの
産み付けられた卵に安堵を感じるのは救いなの