冷たい視線そのさきに


彼の瞳に宿る冷たい光は
何を捉えようとしているのか

ある日ボクは見つけてしまった
彼の瞳に宿る蒼白い炎を
彼の視線の先には何が映るのだろう
僕と彼は同じものを見て違うことを考える
僕はその視線に捉われると、寒気を感じた
彼の視線の先にはきっと僕の未来が見えているのだろ
淡々と繰り返す日常の中
凍てつく視線は何を捉えた?

君にいつか尋ねたよね
君の視線に映るものそれは生者なの?と
君は寂しそうに笑った
そして何も応えずに遠くを眺めていた

遠くそう遠く昔か
遠く先のことか
どちらにしても彼には変わらないんだろう

どんよりとした天気
覆われた雲の向こうには
青空が、そして恵みの光があることを知っていた
きっと彼はその先の闇まで見えていたんだろう

不器用ながらに生きる僕には
飄々と生きる姿は羨ましく、同時に漂うその虚無感には恐怖した
人は生まれてそして死ぬ
その人生でいくら笑おうがいくら嘆こうが
無に帰す瞬間にはなんの差も生じない

彼は生と死を超越した存在だった
生きているその瞬間 彼はあたかも死人のように
死んでいても彼はきっと生きている
冷たい視線の先に映っていたのは
生と死の間だったのかな?
きっと彼はどんな状況でも変わらないんだろう
海辺で遊ぶ子供たち
お山遊びに夢中になって
波は一瞬にして山を崩す
生きることに必死になって
死はすべてを終わらせる

すべてはそこで終わるのだから
彼はいつから見ていたのだろう
子供たちの砂遊び
彼はほんとに生きていたのだろうか
感情もなく、冷たい瞳に映る映像はすべてが
夢物語だったのかな

僕は生きている
ふと感じる冷たい視線に
彼のことを思い出す
そう生きるも死ぬも変わらないと
その視線に映るのはすべてがスクリーンと変わらない
そんな彼を思い出す