病み
孤独の支配する深夜の部屋で
僕の灯りはパソコンの液晶
映し出される文字はすべてが消費物
文字を打っても意味なさず
僕は実体すらも無機物に化す恐怖にとりつかれる
僕は言葉を書く、何かを生み出す、溢れかえる無機物
溢れかえる無機物に窒息しそうな重い空間繰り広げ
聞こえるスピーカーからは死者の声
彼女はもう生きていない
彼女の歌声は僕を死へといざなう
使者の呼び声に恐怖する
人は死に無に帰す摂理
残された声はどうなるの?
あの世からの美しき調べは
僕を狂わす 悲しみはやがて畏怖へと変わり
疲れ果てた僕は意味もなく泣き出す始末
嗚咽のさなか襲う呼吸困難
窒息感 現実への閉塞感
僕はそうしてひきこもる
無機物と化した声を聞き、
闇に包まれた部屋の中
膝を抱え丸くなり
何かに怯え時過ぎる
外は明るくなるけれど
心の闇は深すぎて
朝の日光の届かぬ深い森
もはや耳に入らぬ死者の歌声
深い深い森の中 滾滾と湧き出る岩清水
冷たい朝靄をぬければ きっとそこには安住の地
湧き水には集まるだろう森の民が、
僕は見つけるだろう生き物を
僕は、僕は、生命を生み出せたのかな