The Day
男は愛に渇望していた
そのガラス玉のような瞳の裏は
不安と孤独そして愛に飢えていた
男は主に祈りをささげた
この自分に愛を与えてくださいと
彼は愛していた
彼は愛されることを心から祈った
主に彼は求めた
彼を唯一解放する術を主は知っていた
彼は来る日も祈った
心の隙間を埋めるものを

彼の思いは通じなかった
彼は死を思った
その悲しげな瞳の裏に隠された
大いなる不安、孤独、渇望の中
彼はもう固執しなかった

荘厳なる曲の中
一切のためらいはなかった
人として崇高な時を経られぬ彼は
死を思った
その曲は彼を高めた
主にすら愛されぬもの
彼は高めた荘厳なる音の中
この日
この日のために彼は生きてきた
この日のために彼は生まれた

音は彼を包み込む
彼は神格化される
音は彼を讃える
魅惑的な色をした飲み物が
グラスに注がれる
彼はゆったりと優雅に座り込む
音の波は彼に押し寄せる
彼はグラスをかたむける
魅惑的な液体は彼ののどを滴り落ちる
その液体は一瞬にして彼を奪う
彼は流し込む
そして時の流れに流される
穏やかな彼の死に顔に
音楽は静かに流れる


音のない世界が彼に訪れる
愛に渇望した男は潤された
彼の果てない渇望は癒された
一筋の涙が潤した
穏やかな死に顔に落ちる涙
そして渇きは満たされた