第二回 『ハリーのポタ男、あるいはなんたらラドクリフ来日!』の巻
犬川:ねえねえ田辺くん、あれ観た?
田辺:あれじゃわかりません。
犬川:がちこ〜んっ!!(田辺を殴る)
田辺:痛い!何するんですか〜!
犬川:あれっつったらあれだよ!今あれっつったらあれしかないだろ!
田辺:わかりませんって。ってかわかった方がすごいですから。
犬川:ふ〜、全くしょうがないなあ。今あれって言ったらハリーのポタ男しかないだろ?
田辺:やっぱ100パーわかりませんって。しかもなんスか、ハリーのポタ男って。普通に言って下さいよ。
犬川:いや、あのポタ男やってる子が来日しただろ?
田辺:ああ、映画の方の話ですか。はい、今日試写会かなんかで来てましたね。朝のニュースで見ましたよ。
犬川:あの子変だよなあ。
田辺:何がっスか?あの異常な人気がですか?
犬川:まあそれもある。ってかすごかったな、あの女子中学生連中は。あんな若い頃からすでにオバサンの行動が確立されてる。
田辺:確かにあれは有り得ないくらい凄まじかったですね。
犬川:ポタ男も引いてただろうよ、さぞかし。
田辺:いや、どうでしょう。
犬川:なんで?
田辺:だって、犬川さん外出てもの凄い人数のあんな若い子たちからキャーキャー言われたらどうです?
犬川:・・・・・・良いねえ。
田辺:ほら。やっぱり。
犬川:う・・・・・・ええいっ!!俺のことはどうでも良いんだよ。ポタ男の話をしてんだよ、こっちは!
田辺:はい、わかりましたよ。
犬川:あいつ・・・
田辺:あいつなんて言ったら中学生に蹴られますよ。
犬川:うるせえ。ポタ男なんだから「あいつ」で良いんだよ。いや、あのポタ男の日本語がウケたなと思って。「コニチハ。ラドクリフデス」つってたぞ。
田辺:一生懸命おぼえたんですよ。
犬川:今まで来日した外タレの中でもかなり滑稽だったぞ、あれは。捕獲された宇宙人みたいだったな。
田辺:僕ファンに蹴られたくないんで笑いませんよ。
犬川:けっ!猫かぶりかよ。キャットかぶりかよ。
田辺:かぶりの英語わかんないんですね?
犬川:うるさいよ、田辺くん。しかもポタ男そのあとなんて言ったかおぼえてるか?
田辺:いや、なんて言ってましたっけ?
犬川:「ニホン、ダイスキデス」(言い終えた瞬間爆笑)
田辺:(つられて爆笑)
犬川:ぜってえそんなこと思ってねえよ。あの衰弱した宇宙人みたいなつたなさがそれに拍車をかけてるよ。「ニホン、ダイスキデス」って。あそこまで大胆な嘘つくなんてあのポタ男ただ者じゃないぞ。ってかあいつ日本に来たばっかじゃねえのかよ!
田辺:あっ!!確かに!!そこ気付いちゃダメですよ。
犬川:しかも一言しゃべるだけであの歓声っつうのがまたすごい。
田辺:はい。あれはラドクリフくんも若干引いてた感が否めません。
犬川:引いてたっていうか、ぽかんとしてたぞ。あの表情がまたツボだった。たぶん自分で言った日本語の意味わかってなかったんじゃないか?だからあんな歓声が上がってもさっぱりわけがわかってなかったみたいな気がしたな。
田辺:まあ、そこまでひどくないにしても、一言言うだけであんな歓声を受けるとは思ってなかったでしょうね。ワールドカップのとき、ベッカムも日本はリアクションが良いなんて言ってましたからね。
犬川:日本のミーハーは世界一だな、たぶん。
田辺:なんだか誇れませんね。
犬川:うん、誇れんな。ってか微妙にせつないな。
田辺:はい。