第一回 『迫り来るジェイソンの戦慄!なぜに君はホッケーマスクを洗わない!?』の巻
 もはや殺人鬼といえばジェイソンというほどに認知度の高いこのアンチ・ヒーロー。レクターがなんぼのもんじゃい!と大声で言いたい。ヒロインに殺されては生き返り、殺されては生き返るジェイソン。もはや何がしたいのかさっぱりわからないジェイソン。決して走らないジェイソン。子供は殺さないジェイソン。こう書き連ねるとなんだかただの間抜けキャラのような気がしなくもないけれど、実際はめちゃくちゃ怖い。キャンプ行ってあんなん出てきたら速攻で失神します。
 ジェイソンを始めて見たのはたぶん小2くらい。恐いもの好きだった僕は(好きっていうか、恐いのに見たい単なる恐いもの見たさ)母親の「あ、今日ジェイソンだ。これって恐いんだよ」という言葉にすっかり胸躍らせてました。その日がまさか僕の人生の方向性を少なからずも決めることになろうとはこの時はまだ思いもしてませんでした。
 そういうわけでその夜、ゴールデンロードショーかなんかでジェイソンと初対面したわけですが(内容はすっかり忘れたのでシリーズ何作目を観たのかは未だわからず)、その日以来僕はジェイソンが恐くて恐くて目をつぶるのが嫌になりました。部屋の中で遊んでてもジェイソンの気配を感じてキョロキョロする毎日。今思うとただのアホです。
 恐がりほど恐いものに接したくなるものなんでしょうか。あれから12、3年経ちましたが、いつの間にかホラー大好きになってます。ただ、小2の頃受けた衝撃は消えることがないみたいで、今でもジェイソンがめちゃくちゃ恐いです。時には真っ暗な部屋の中、ベッドに横になって目をつぶるとジェイソンが部屋の中、またはベランダに立ってるんじゃないかと気になり、そんなことは有り得ないなんてことは百も承知してるにも関わらず、目を開けて確かめたりすることもあります。小2の時もう少し衝撃度が強かったら一体どーなってたんだろう、なんて思うこともあります。
 なんだか精神科医に症状を説明してるみたいになってきたんで「ジェイソンの後遺症」の話はこれくらいにしときます。ただ、こんなに恐がっててもやっぱり好きっていうのがなんとも不思議です。もうあのシリーズは何回も観てますし。まあ簡単に言ってしまうと、小2のあのたった一回の出会いで、僕はジェイソンに取り憑かれてしまったんだと思います。変に魅了されたというか。自分の中でB級ホラー映画のベスト1を選べ、と言われればすぐにこのシリーズを挙げます。個人的には、これほど素晴らしくナンセンスな人気ホラー映画はないと思ってます。そしてこんなにくだらないものを真剣にきちんと造っている監督や他のスタッフを尊敬しています。B級ホラー、引いてはホラー映画に対する愛情がなければ決してこんなことはできないでしょう。このように「くだらないものに情熱を燃やす」人々が僕は好きなんです。逆に言うと、よく知りもしないくせに「くだらない」の一言で自分の世界からそれらを切り離そうとする人は大嫌いです。これは何もホラー映画のみの話ではありません。
 「意味がない」「くだらない」などと言われることに心血を注げる人はそれだけで素晴らしいことだと思います・・・・・・・・ってあれ?俺は今まで何を言ってたんだ?いつの間にかこんな長い感想書いてるし、読み返してみると「ジェイソン」からスタートしたはずの文章の行方がとんでもない方向に行ってるし。こえ〜。そうなんです、これがジェイソンの恐ろしさなんです(なんじゃそりゃ)。う〜ん・・・映画感想の前置きのはずがつい長くなってしまったみたいです。ってことで「13日の金曜日」シリーズの感想はこちらです。お騒がせしました。


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