BOOK REVIEW 2003
ここでは2003年に私が読んだ本について紹介いたします。
おもしろい本があったら紹介してください。
またここにある本を読んだらあなたの感想も聞かせてください。
2003.12.15〜2003.12.17
『草にすわる』197p
白石一文【光文社】1300円
あらすじ&レビュー
「草にすわる」と「砂の城」の短編小説。
二作とも「人生」について悩む主人公です。
途中に泣けるところがあってなかなか良かったです。
淡々としたような小説です。
お勧め度★★☆☆☆
2003.12.8〜2003.12.11
『貴婦人Aの蘇生』230p
小川洋子(2002.2.1発行)【朝日新聞社】1400円
あらすじ&レビュー
晩年になってから叔父さんと結婚したなぞのロシア人の叔母さん。
「私」はそんな叔母さんのお世話をするために
なくなった叔父の剥製でいっぱいの猛獣館で暮らし始める。
叔母さんの名前は「ユリア」。愛称はユーリ叔母さん。
それなのにユーリ叔母さんは猛獣館にある剥製に
「A」をデザインした刺繍を施す。
「私」の名前は最後まで出なかったのが気になった。
「私」の彼氏である「ニコ」も最後まで出てこなかった。
それだからなのかなんとなくファンタジーな感じがした。
お勧め度★★☆☆☆
2003.12.6〜2003.12.7
『閉じた本』p
ギルバート・アデア【】円
あらすじ&レビュー
盲人の作家であるポールは執筆活動の助手を募集する。
そこへあわられた青年ジョン。
ポールはいままで世間と全くかかわりがなかったが
ジョンを通してのみ世間とかかわれるようになる。
ジョンが嘘をついているのが読者には面白いほどわかって
また、その度にするジョンの説得が妙に信憑性がある。
それでいて最後まで何が目的なのかわからない。
洋書にしては淡々と読めた。面白い。二段本。
お勧め度★★★★★
2003.12.1〜2003.12.2
『指輪をはめたい』204p
伊藤 たかみ【文藝春秋】1238 円
あらすじ&レビュー
長い間付き合っていた彼女が出て行った。
人と別れると誰もが思うのではないでしょうか。
「絶対先に俺のが幸せになってやる!」
主人公も例外ではなくそう思い、
30歳になるまでに結婚することを決意しました。
しかし同時に三人の女性と付き合っており
誰にプロポーズをするかとても悩みましたが、
とうとう決めて、指輪を買いました。
しかし・・・突然事故で短時間の記憶が飛んでしまいます。
俺はいったいだれに結婚を申し込むつもりだったんだろう・・・。
主人公はどこにでもいそうで設定も現実的なのに
なんとなく物語的で面白かったです。
結末が良かったです。
お勧め度★★★☆☆
『聖なる黒夜』672p
角川書店 定価2,000円+税
あらすじ
暴力団の中でも恐れられていた幹部の韮崎が何者かに惨殺された。
刑事・麻生の疑問は幹部という立場から人一倍慎重に行動をしていた韮崎だが
その夜に限っては護衛を自ら解いたのはなぜだったのか。
また韮崎の男妾だった山内は10年前麻生が婦女暴行未遂事件で逮捕した犯人だった。
10年前の刑事の勘は正しかったのか。
読書感想文
暴力団という設定と同性愛という設定にはじめはとても戸惑って
なんでこんな普通に同性愛者とかニューハーフが出てくるんだろう。と思いました。
でも読んでみると一口に同性愛といってもいろんな種類があったり
思いがあるんだなとおもいました。
断片的にでてくる様々な要素が結果的にはつながって
今回の事件と10年前の事件は全く無関係なのに
最後には明らかになってさっぱりしました。
最後の20ページくらいにどんでん返しがあって
「あーこのために650ページも読んだんだ・・・」
と思いました。
なんにしろ670ページの本は持ち運びには適してないなあというのが正直な感想ですが。
『センセイの鞄』277p
【平凡社】1,400 円
あらすじ
ツキコさんとセンセイのせつない恋物語。
時間が淡々と過ぎて行く様なそれでいてなんだか心温まる話。
読書感想文
お勧め度:★★★★☆
淡々とした話はあまり好きではないのですが
この本は2時間かけて一気に読んでしまいました。
話自体にはとくに山があったり谷があったりというようなかんじではないのですが
センセイの行動とツキコさんの思考が
かみあってたりかみあってなかったりでとてもおもしろく感じる。
最後が特に良くて人間は
色々な形の恋をするんだなと改めて考えさせらた作品。
『K・Nの悲劇』
【講談社】1,700 円
あらすじ
愛する夫が仕事で成功し、幸せ絶好調の夏樹果波。
しかし二人の幸せは本来喜ぶべきはずである果波の「妊娠」で幕を閉じる。
命、愛情、道徳を織り込みながら二人に次々と不思議な現象が起こる。
読書感想文
(ネタばれ有。注意!!) お勧め度:★★★★☆
まず考えさせられたのは「命の重み」。
それと繋がっているはずの「性の軽さ」。
親の事情で殺されていく小さな命。
物語の中の二人は出産にいたりましたが世の中にはそうでない命も沢山あると思います。
すべてが男性の事情ではないでしょうが「無理だよ。分かるだろ?」というセリフは卑怯だと思いました。
子どもの命と女性の体が犠牲となるのに「堕ろしてくれ」と言える男性と
それに真っ向から反対できない女性は結局同じ生き物なんだなと思いました。
『紙婚式』
【徳間書店】1,600 円
あらすじ
一緒にいるのにさびしい。幸せなのにかなしい。満ち足りているのにやるせない…何故?
透明な孤独感をかなでる8つの二重奏。短編集でとても読みやすい本です。
読書感想文
お勧め度:★★★★☆
短編なのにとても内容の濃い本で
短い物語の中に何度もどんでん返しがあったり
予測していた展開なのになんだか意外にかんじたりする本でした。
特に一番はじめの話の始まり方に引き込まれてしまう方が多いのではないでしょうか。
長編を読む時間がないけど「本を読んだ-」という気になりたい方には一等オススメ!
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