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銀太郎はだいぶ前の時間に来たらしい。 組織の金でテロを利用した先物取引。成功を見越して、より以上の利益を出していた。 「耕作、よく考えろよ、こんなチャンスはないぞ。」 銀ちゃんは魂を売ったのか? いまや組織の単なる金庫番を超えた存在だ。 未来の知識を利用したのは明らかだ。 もうふたりの溝は埋まらない。 銃口は向けられた。次の瞬間、たおれる銀太郎。 「うぅ・・・」 「耕作!逃げて!」 ドアの向こうからコノミの叫び声。銀太郎を飛び越え、 最後をみとるまもなく窓から外へ。 外はもう薄明るい朝の日差し。 後ろから爆音と閃光が届いたのを振り返ることもなく走る。 彼女は大丈夫。そんな直感。 コノミとトモミはなにか別世界の存在、そんな漠然とした、だが確かな感覚。 敵かどうかもまだ分からないが。 ニューヨークのそらに、ふたつの妖精が飛んだ。 そして すべてが変わっていった。ペンタゴンに突っ込むはずのジャンボは 撃墜された。 いろんなものが書き換えられていた。 それとともに耕作の心にいやな物が膨らんでいく。 「これでいいのか」 最近では、周りとも交流をたち、ひとり疑念をもてあそぶ。 マンションから耕作の姿は消えた。 ブッシュとの連絡も絶った。それでも狂った時計は戻ることはない。 あれから一年を前にして、ある小さな気持ちが決心へと変わっていく。 息を潜めてそのときを待つ。 夢を見た。同じ夢。 またか、という思いは、確信にかわる。これはただの夢ではない。