陽がのぼる場所(仮)
テーマ 全体的に宗教的な雰囲気。仏教のようなアジアっぽいものではなく、ヨーロッパの教会 のようなもの。通して台詞はないものとする。最終的には全体が一つの曲の中で完結する映像にする。プロモーションビデオみたいなものであるが、音楽はメインとして考えない。台詞の代わりに音楽があるショートフィルム。合成がしたいので、SF要素の強いストーリーを組む。ストーリーはかなり具体的に考えるが映像の具体的なイメージを湧かせるために考えるもので、そのストーリーに忠実に映像を作るというものではない。(ドラマや映画のように話の流れを追うものではない。)全体で5分〜10分くらい。
あらすじ 登場人物(映像の中にでてくるかは別にしてストーリーを考えるために設定する)
俺…高校一年生。母子家庭で育っていたが、7歳の時に母親も火事で他界。施設に入り小学校5年でどっかえらい金持ちの夫婦に引き取られて、高校入学と同時に一人暮らしをさせてもらう。孤独であるほうが生きやすいと考えている。何ごとにも特に興味はない。自分が無関心でいられることが格好いいことであると思う。(この主人公の見るものを主なカメラ視点とする。)
女の子…最初はどこにでもいるような清楚系の女の子とする。年は19才。俺が未来、時が進んで作業用の人形ロボットの開発の仕事をしている時に、その時違法とされた人格(感情がでてくる)のあるロボットを作ってしまったアンドロイドである(見た目は完全な人間)。モデルは自分の母親にする。未来の自分が捕まるとそのアンドロイドも破棄されてしまうので、過去の自分に送ることにする。ここでどうやって送ったんだよ、ということは考えないことにする。初期設定は、笑う、喜ぶという感情設定しかしていないもの。感情の学習をして、次第に怒る、泣く、といった感じに感情が出てくる。学習というからには見本があり、主人公の感情の動きとリンクしているというふうに考える。バッテリーで動いているので最後は動かなくなる。バッテリーゲージは背中にあるたんぽぽの入れ墨。
ストーリー 俺は毎日学校をさぼっている。町に自分の場所と思っている場所があり、そこからは人が群れをなして行き交う交差点が見える。そして人々が周りに無関心であることに安堵を感じている。その中で一人の女の子(単色のパステルカラーのワンピースを着ている。むしろ真っ白でもいい。)と目が合う。自分を特別視しているものに違和感を覚える。その子はだんだんと近付いてきて微笑みかけるので、なんとなく話し掛けてみると帰る家がなくなったという。どうせ暇なので、この頭のおかしな女の子に興味を抱き、近くのカフェに行くことにする。女の子は真っ赤なジュース(クランベリージュースみたいな)を頼む。夏なのでそのジュースグラスにはびっしりと水滴がついている。御飯をおごってあげたら満足するかと思ったが帰る道帰る道その女の子はついてくるので、その日だけその子を家に泊めてあげることにする。俺の家は一人暮しするには広く(1Lだがリビングが広め)、リビングのまん中に三人がけの赤いカウチソファ(やわらかい皮で作られていて座るとふかっとする。)があるのでそこに女の子に寝るように言う。
結局その日からその女の子はそこに居着いてしまった。じょじょに自分の父親(これが未来の俺を指す。)の話をする。その父親像が俺が小さいときにいつも母から聞いていた父親像とかさなる。母親はよく学者だと言っていたが今から考えるとどこかの研究室で働いていたのだろう。自分の父親のことは特に無関心であるように心がけていたので、父親のイメージがはっきりしていない。そのうちに女の子の雰囲気は少しずつ変わっていく、白いイメージから彩りの鮮やかなイメージ、あどけない感じから年相応の少し大人びた感じになる。その頃から妹的な存在から、次第に俺の中で一人の女として見ているという感情が芽生えてくる。そして夏が終わりに近付くに連れ蝉の泣き声はしなくなりベランダには蝉の死骸が転がっている。生きているものの生命の終わりを尊むように女の子は近くの公園にそれを埋める。女の子は近くの雑草をむしってパラパラっとその上にかけた。女の子は初めて涙を流した。
俺は女の子の背中にたんぽぽの入れ墨がしてあることに気付く。たんぽぽは母親が好んでいた花だ。どんなコンクリートの道でも、たんぽぽは一生懸命力強く咲いている姿が母親は好きだと言った。そのたんぽぽの入れ墨が剥がれ落ちて行くとともにその女の子の集点も定まらなくなっていき、俺はその女の子がどこから来た何ものなのか知ろうとする。(実際に動きながら背中から剥がれ落ち、燃え上がるようなシーンを入れたい。)その女の子の存在そのものが俺の中で特別になっていた。女の子は決して自分の秘密を言おうとしなかったが、次第に皮膚の機能も低下していきうっすらと中の機械が見えてくる。最終的に俺が女の子の秘密を理解するころにはもう手おくれで、たんぽぽの花びらは最後の一枚が落ちて、動かなくなる。愛しい人に抱かれて眠るような幸せそうな顔をしている。心というものがなくなり、たんなるガラクタになってしまった女の子を見て、俺は初めてその女の子を愛していたことに気付く。俺は冷たくなって堅くなってしまった女の子の唇にキスをする。俺の下に一つの手紙が届く。それは未来の俺からの手紙であり、彼女を送ったいきさつとバッテリーが切れたあとの処理のことが書いてあった。特殊な物質を使ってあるので、土で有機分解されると書いてある。俺は彼女を彼女が蝉を埋めたところと同じところに埋めた。すぐそばには涼しそうにたたずんでいるたんぽぽが咲いていた。俺はそのたんぽぽを紡ぎとって彼女の上にそっとのせた。
未来は自分の手で変えるものだと信じていると未来の自分は言う。だからこそ自分は過去の自分に彼女を託したんだと言う。夢でも見ていたかのような一夏が終わり、俺は未来を見つめて動きだす。未来を変えるのは自分自身であると信じて。
感想 これはとりあえずのストーリーなので、これからシーンを考えなから調整していきたい。キーアイテムとして、ガラスでできている人の置物が使いたい。このストーリーの世界観を表現するためにいかに簡潔でわかりやすく必要なシーンを構成するか。