わりばし



僕は落ちこぼれ

なぜなら、一度使われるとすぐに、お役ごめん

もっと、もっと、使ってほしいと心で思っていても、態度で表すことのできないこの辛さ

「捨てないで!」、「もっと使ってー」

と、思ったことは何度もありますが、それは僕のおごりだと思います

なんたって、僕は裸体なのですから

どんなに高級でも、どんなに安くでも、僕の仲間は全員『はだか』

装飾されたり、色を塗られたりしたことなど、一度もありません

唯一、身の回りにあるのは、ホコリから僕を守ってくれる紙袋

ですが、紙袋と言ってもそれは家なのです

あなたは常に家から頭だけを出して、過ごすことができますか!

・・・おっと、少し熱くなってしまいました

こんな、みすぼらしい僕より、さらにかわいそうな仲間もいます。それは・・・

ビニール袋に『はだか』のまま、ぎゅうぎゅうに詰め込まれた仲間たち

彼らにとっては満員電車の中の方が居心地がいいのです


しかし、こんな僕たちにも華はあります

それは一生で一度きり。そして、一瞬で終わります

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・

ぱちん!

体が二つに割れる瞬間です

痛いことはありません。むしろ、うれしいのです

これから僕は使ってもらえる

そう思うだけで僕たちは幸せなのです

たとえそれが、1分だろうと・・・


「ごちそうさま」

この一言で僕の人生は終わります

後のことは分かりません



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