”プログラム” できることなら耳にしたくない単語だった。
全国に中学3年生は何学級あると思う?
そんな中からたった20学級。宝籤に当るよりも低い確率だ。
そんなのにまさか当るとは…。
宝籤に当ったことなんて一度もなかったぞ。
あぁ、そういえば買ったことがなかったっけ。
こんなことなら買っておけば良かった。一等が当っていたかもしれないのに。
 妙に静かだ。何故、誰も何も言おうとしない?クラスメイトと殺し合いだぞ?
 冬馬は自然と中闇の方を見た。口が達者な奴のことだ、何かもっともらしい反論をしてくれるだろうと期待して。
しかし、何も言おうとしない。ただ前を向いて退屈そうにしていた。ただ…、その口許には笑みがこぼれているようにも見えた。
「何だ−。まだ信じられないのか君たちはー?」
 板木は困ったような顔をして頭を掻いた。
「じゃぁ、ちょっとお願いしま−す」
そう言ったかと思うと、また一人入ってきた。
中土だ!何か大きなバックを持っていた。
「お前ら−、あれやナッ、運良く選ばれたんやでナッ頑張って殺し合えよ。ナッ。えーかー?  あとなぁ、このバックやけどナッ、……」
そう言いながらバックを一気に開けた。そこに入っていたのは鶉谷(中土と同じで俺たちのバスに同乗していた引率の教師だ)の変わり果てた姿だった。
 板木が付け足すように言った。
「鶉谷先生なー、これやることにひどく反対したんだー。中土先生はな、賛成してくれたんだが。まぁー規則は規則だからちょっと死んでもらいました−」
 すぐに悲鳴の合唱が始まった。どうもしっくりこない。そうか、低音域がないからか。
でも、その合唱はすぐに止んだ。兵士たちの威嚇射撃によって。

[残り50人]



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