ようやく呼ばれたかと、中闇拳次(男子17番)は重い腰を上げた。
廊下を渡り、校舎を出ると、右手の繁みに隠れた。とりあえず武器が良くなければ出てきた奴を襲えばいい。そう考えていた。
だが、その繁みにはすでに伊東昭則(男子3番)が横たわっていた。
息はしている。気絶しているだけのようだ。
右手にナイフが握られている。起きてこられては厄介だ。殺っておくか?
一瞬のうちに結論は出た。
昭則のナイフを奪い取り、制服を脱がせた。返り血を浴びないように、昭則の制服を血よけに使ったのだ。
ナイフは心臓を一突きにした。
昭則は絶命した。
とにかく、自分のデイパックを開けた。中には、ハリセン(そのハリセンには「大阪名物ハリセンチョップ」と書いてあった)が入っていた。少々笑えたが、すぐに真面目な顔に戻った。
西澤祐(男子18番)が走りすぎた。それを確認した後、出口の扉の横に立ち、ハリセンを構えた。すぐに、前村千奈津(女子18番)が出てきた。有無を言わせずハリセンでその顔面を叩いた。前村はデイパックを思わず落とした。中闇はすかさずそれを拾って走り去った。エリアを移ったあたりでそのデイパックを開けた。”トカレフTT1933”だった。
グレイト。中闇は思った。
そして中闇は高笑いと共に闇の中に消えた。
[残り48人]
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