私の泣く場所
もう限界だった。
休みがちになりながらも、社長出勤をしながら
学校に行くのも、それすら出来そうになかった。
段々私は、友達や先生をさけるようになり、
誰もいないトコロを探して、休み時間の間ずっと1人で過ごすようになった。
ある日、いつものように昼頃に起きて
社長出勤しようとする私にお母さんが言った。
「沙誉、学校休みなさい。もう行かなくていいよ」
「え?」
お母さんが、何を言いたいのかわからなかった。
「ずっと、学校に行かなくていいから」
混乱した。
「だって、学校に行かないと大変なことになるよ」
お父さんが横から言った。
「休み、休み。ねぇちゃんは休んだ方がいいよ」
ちょっとしたアドバイスのつもりだったけれど、
その時の私には、とても強い口調で話したように聞こえた。
何を、どうすればいいのか、わからなかった。
学校に行くと、いつものように悲しそうな顔をした先生と、
友達と喋っていた明英君と、小学生からの付き合いの桃ちゃんがいた。
「ちょっと話したいことがあるんだ」
明英君の車椅子を押して、桃ちゃんが後ろから電動車椅子で追い掛けてきた。
「沙誉ちゃん、どうしたの?」
私の様子がいつもと違うことを感じた桃ちゃんは言った。
「お母さんが、お母さんが、もう学校に行くなって」
「え」
明英君がびっくりした声をだした。
目が潤んでくる。
楽しいことを考えようとしても、それすらない私は思い浮かばない。
二人の心配そうな顔が涙でぼやけた。
「うぇぇぇ。。。。。」
明英君が頭をなでながら「大丈夫」と言って、桃ちゃんは小さな手で頭をなでようとした。
途中、一君が来たけれど「ちょっとごめんね」と言って明英君はやんわりとはねかえした。
涙や鼻水でぐちゃぐちゃになった私の顔。
だけど、泣きながら、安心な気持ちになれた。
いつも二人が傍にいてくれた。
嬉しい時も、楽しい時も、怒っている時も、泣いてる時も
ずっと、ずっと傍にいてくれた。
楽な気持ちになれた。
二人に見守られながら思った。
学校を暫く休もう。
ずっと。
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