くろずきんちゃんと豆
むかーし昔あるところに、ヒッパルコスさんという天文学者がいました。
ヒッパルコスさんには2人の子供がいたのですが、1人は熊とすもうをとりに日本へ、
もう1人は「王子様の口づけで目覚めるのよ〜♪」などと歌いながら森へ走っていってしまったので、
10日ほど前から一人暮らしを楽しんでいました。そんなある日のこと、ヒッパルコスさんがいつものように
TVショッピングを楽しんでいると・・・
森へ走っていって今は王子様を待って眠っているはずの子供から、電話がかかってきました。
その子供は、「道に迷って目的の場所にいけないから助けて!」といってきました。
しかし、ヒッパルコスさんはその子供のいる場所を知りません。そこで、
「どこにいるんだい?周りには何が見えるんだい?」と聞きました。
すると子供は、「わかんない!何処かの森の中。周りにはとってもたくさんの木がみえるの。」
と答えました。
* * ****
とりあえずヒッパルコスさんは子供を探しに近くの森へ出かけました。
(その時ヒッパルコスさんはお腹が減っていたので、サンドウィッチを持っていきました。)
ヒッパルコスさんは、どんどん森を歩いていきます。
「おーい、どこにいるんだい?いたら返事しておくれ―!!」と、時々叫んだりしながら歩いていきます。
すると、ヒッパルコスさんの近くにある木が、ガサガサとゆれました。
そして、その木の上からニワトリが降ってきました。ニワトリは言いました。
「おじさん、おじさん おこしにつけたサンドウィッチ〜1つ私にくださいな〜♪」
ヒッパルコスさんは少し考えた後、言いました。
「サンドウィッチをあげてしまうと、私の食べるものがなくなってしまう・・・。
そうだ!君の足を私に1本くれないか?私はそれを食べることにしよう。」と。
それを聞いたニワトリは、何も考えずに「いいっすよ♪」といったのです。
しかしヒッパルコスさんは、そんなに残酷な人ではなかったのでニワトリと取引をしようとしました。
「よし、じゃあ君にこのサンドウィッチをあげよう。そのかわり私ととりひきをしようじゃないか。
なーに簡単な事さ。私と一緒に子供をさがすんだ。どうだい?」
すると、ニワトリは考えはじめました。「う〜ん・・・」
実は、このニワトリそんなに頭のいいニワトリではなかったのです。
だから今も、“ 自分にとって損か得か ”ではなく、
単純にヒッパルコスさんの言った意味をかんがえていたのです。(ナンテ馬鹿ナ・・・)
しばらくすると、ニワトリは「いいっすよ〜♪」とアッサリ答えました。(考えるのを途中であきらめたのでした。)
こうしてヒッパルコスさんはニワトリを手下にすることに成功したのでした。
第一話 終。