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「いったーい!!」
突き指だ、しかも小指。
将棋倒しになりかけた自転車を食い止めただけなのに。
運動部でもなかったし、突き指の直し方なんてわかんない。
とりあえず、引っ張ってみる。
ちょっとした応急処置のつもり。
「たいしたことじゃないんだけど、さっき小指突き指しちゃってさ。」
「本当にたいしたことじゃないね。突き指なんてつばつけときゃ、治るから。」
親友のユウが電話口で笑う。
「でもさ、ジンジンすんの。大丈夫ぐらい言ってよ〜。」
「あ、そういや小指って運命の赤い糸がつながってるっていうじゃん。」
「は??赤い糸?」
「だから運命の人がすぐ傍にいまっせっていう暗示かもよ、突き指なんてさ。」
「こんな痛い暗示は嫌だってあんたさ、意外とロマンチストよね〜。
クリスマスなんて大嫌いって人なのにさ。」
「そう、夢いっぱいクリスマスなんて何がいいの?
なんなら、ずーっとハロウィンのほうがましね!」
そんな会話をした次の日の朝。
小指に違和感を覚えた。
突き指の痛みじゃない。
ん??何コレ?
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