何もしない2月14日

放課後 まだ短い落日の時
あなたの靴箱にあふれるほどのカラフルな箱たち

その中に自分のを混ぜておくなんて
私は絶対にしないんだ

包みに添えられた
いくつものカードの名前を見て
あなたがとまどったり困ったりするのを
私は見届けないまま家路につくだけ

だって
何も始めないことで
これからも今までの二人のやり取りが
続いていくこと
知っているから

私が何もこの日に動かないことを
あなただけがわかっていれば
それでいい

2月14日 バレンタインデー
何も言わないのは 
私の最大の告白

手作りチョコも
赤いカードも光沢のあるリボンも
私からあなたにはありません

何も始めないことで
これからも今までの二人のやり取りが
続いていくこと
知っているから

だから今年も
何も贈らないいつもと同じ私がいる

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