霊柩車(れいきゅうしゃ)と親指の関係



皆さんが外に出かけた時に霊柩車と出会ってしまったらどうしますか?
多くの人は『親指』を隠すのではないでしょうか?
自分も小さいころから友達などにその事を言われて、今でも隠したりしています(^^;
では、何故『親指』を隠すという行為が定着したのか?
皆さんは知ってますか?

まず、『親指』を隠さないとどうなるか?これも多くの人は『親が早死にする』 『親の死に目に会えない』と答えるのではないでしょうか?
つまり、『親指を隠すということは、親を隠すということだ』ということにつながっているんです。
では、その迷信はいつごろから人々の間に広がったのでしょう?
ここで、この謎を解くとても興味深い本があります。そこから少し抜粋してみたいと思います。

まず、日本で霊柩車が始めて運転されたのは大正時代の前半期かららしいです。
では、それ以前はこの迷信はなかったのでしょうか?いえいえ、それ以前は『葬列を見たら・・』だったらしいです。
つまり、もとは葬式を見かけたときなどの呪術的な仕草だったと考えられています。
そして、近年の霊柩車の普及によって 『葬列』 ⇒ 『霊柩車』 へと呪いの対象が変わっていったのです。

そして、『親指』を隠すという行為は『死』や『ケガレ』から親を守るという意味も込められていますが
本来は自らの体に悪い影響が及ぶのを断つための行為だったそうです。
かつてこの行為はいろいろな場面で見られました。
例えば・・・

『夜道を歩くときは、親指を中にして握っていると狐に化かされない』
『疫病を避けるには、親指を中にして握っているとよい』
『猛犬に出会ったときは、親指を中に隠して拳を握りしめ、犬の目をにらむと良い』

などがあります。つまり、
『親指を隠すという行為によって災厄を防ぐ』

『親指は体の中で邪悪なものに狙われやすい場所』

『親指の先が霊的なものとの接触箇所であり、古くからその出入り口として認識されていた』

という発想になりますね。こうした伝承が時代によって姿を変え
今日の『霊柩車に出会ったら親指を隠す』という呪いとして私たちの中で生きているのです。

参考文献
『民俗学がわかる辞典』 新谷尚紀 編集

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