惨 句 集  2001年 七月

1 畏みてパラソルのうち夫かな
2 上下して繋がりしなやか夏の蝶
3 高巻を止して戻りの甘子釣り
4 扇風機鬱気を混ぜて唸り居り
5 点滴や遠き山々滴れる
6 夏痩せを知らず我妻弐拾年
7 機織姫の繰言尽きぬ一夜かな
8 虫探る子供茂り葉一掴み
9 午前二時鎖骨涼しきをんな哉
10 心地好し端居に過ぎて五拾年
11 初蝉に夢の続きを遮られ
12 この国の明るい明日暑苦し
13 風死んで夢遊病者のごと何処へ
14 梅雨明けの報に接すも先ず一盃
15 今日の日のを丸めて脱衣籠
16 蝉時雨詩一行に若かぬ生
17 日盛りや候補の名前響き過ぐ
18 夏枯れの諦め顔や夜の街
19 氷菓求む人集ひ居り「本町橋」
20 夏虫の志を貫ひて死に至る
21 四面楚歌煩暑はなべて隔てなく
22 絵筆取り混ぜる色無き夏の空
23 超・激暑頂き極む今日大暑
24 河童忌や雲は妖しく伸びに伸び
25 太鼓鉦遠く聞へて喰ふ
26 「クリームチーズあいすどら焼」?どんな物!?
27 泥水の何を好んでの花
28 やみて唯あつけらかんと
29 イカロスの墜つる夕焼け闇迫る
30 出口無しかなぶん当り当り倦む
31 走り来る一台毎の夏日かな
6月へ六月へ                     八月へ8月へ
トップへTOPへ