菜摘子の詩
目の奥が軋むような
春の
まぶしさの芽を含んだ日差しを
照り返す
水面の煌きに
誘われるように
眠さを纏った気だるさが満ちて来る午後
枯草の褥に横たわり
静かに目を閉じる
人々の歓声は
遠く、近く
疾駆するバイクの爆音は
近く、遠く
見えない風景は想像の産物
?
そしてわたしの心の姿もまた
?
まぶたに蘇る
生き続けて来た過去は
現在への時の地層
果たして未来への足掛かりとなりえるのか
軋む断層は
数限りない悲鳴を上げて来たのに
わたしは、わたし自身に纏わりついた
不条理の衣で
その叫びを自ら閉じ込めて来たのだ
ああ、わたしの心の叫びが
膨大なエナジーとなって
未来への固い扉を
押し開こうとすれど
地層に積もった時の残滓は
今や不条理の衣を被い尽くし
未来への不確実性を突きつけるのみ
時の地層