「部屋」
ピーンポーン、もう何度も鳴らしている。
私が鳴らしているのを、中で聞いてる。
私が諦めて帰るのを待ってる。
たった一枚のドアの向こう側で、
いつも私を抱いてるベットの上で、
貴方は他の女と裸で抱き合ってる。
ドアの外まで息遣いが伝わってくる。
裸の乳房に顔をうずめて、微笑んでいる。
次に私がベランダが見える階段へ行くのも知っているでしょう、真っ暗なベランダの外をどんな気持ちで見てるの。
私の気持ちを感じながら、女を抱くのは最高に幸せでしょ。
「雨に」
雨に、君を想う。
どうして、君は風呂場にいるの。
君に塩をかけて、溶かしてしまおう。
「恋」
二人は素敵な恋人同士に見えるでしょ、
貴方は、優しく気遣ってくれる。
貴方の愛は同情。
私を哀れに思って、優しくしてくれる。
好きでもない男が、どんなに私に言い寄ってくるか、聞かせてあげる。
どれほど、尽くしてくれるか、話してあげる。
私が微笑むと、彼らはとっても嬉しそうにするのよ。
私が悲しそうな顔をすると、困惑してる。
でも、私の心は貴方のもの。
彼らと付き合うのは、貴方に愛されなくて寂しいから。
虚しい恋をするのは、貴方に同情して欲しいから。
「手帳」
パステルカラーのペンで書かれた手帳
ノートの空白が見えないぐらいに
いろんな色で 塗りつぶされて
淡いピンクが好き
薄い緑も好き 絵本のように
でも
6月22日だけは真っ白のまま
ずっと ずっと 真っ白のまま
だれも書き込めない
どんなことがあっても
貴方の誕生日だから
「嘘」
さっきから、銀の秒針が23回まわって
昨日が今日になった。
貴方と話さなくなって、もう何日目、
一方的に言った、さようなら。
もう声も聞きたくないって思った。
会えなくて、苦しめばいいって思った。
何を言ってきても、許さないって思った。
優しかったのは嘘なの、
貴方はきっと何も言ってこない、
卑怯者。
もう、どうなってもいいの。
「虜」
好きだ、愛してる、
君の笑顔を見ると幸せになる、
君に会えない日は、ずっと君を想っている、
そんな言葉はもう要らない。
誰も皆、同じ言葉しか言わない。
そんな言葉じゃ感動しない。
テーマパークじゃなくていい。
おいしい食事も、もう要らない。
もっと激しく心を揺さぶって、
貴方に会えなくて、死ぬほど狂わせて、
すべてを捨ててもいいって、
貴方のためならどうなってもいいって、
貴方が死んだら一緒に死のうって、
起きてから寝るまでずっと一緒に居たいって、
私の身体は、貴方の一部だって、
喧嘩した夜は朝まで泣いて、
貴方じゃなきゃ、考えられない。
「愛」
どうして出会ったんだろう。
こんなにたくさんの人が居るのに、
運命、偶然、でも不思議。
出会ってからも、いろんな人と付き合ったのに、
あなたとは別れなかった。
今は、一番大切な人。
優しい人もいたよ、
お金持ちの人も、かっこいい人も、
みんな私に夢中だった。
プレゼントもいっぱいもらった、
みんな、私の笑顔が見れるのが幸せって言う。
なのに、あなたに夢中。
冷たくされても、ひどい扱いを受けても、
心をズタズタにされても、あなたを愛してる。
「お願い」
ベットのボルトが外れないって、
行ってみたら、すぐに外れるじゃないか。
ステレオの音が出ないって、
行ってみたら、線が外れてるだけじゃないか。
君から、お願いがあるのって言われるのが嬉しい。
君が入れてくれる、コーヒーが飲めるから。
部屋の中に優しく流れる、ジャズがとっても好きだから。
今度は、ベランダに置いてあるタイヤが、邪魔になりそうだね。
別れちゃたら、誰かにまた、お願いがあるのって言うのかな。
君のそういうところが、可愛くて。
「惑い」
いつもより、今日はおしゃべりだね。
メイクも、素敵に決まってる。
お嬢様風の服装が、僕をドキドキさせる。
君の高校時代の写真を見たよ、笑顔が最高に可愛いくてたまらなかった。
こんなに可愛い子が僕の前に居るなんて、本当に幸せ。
君がキラキラ笑う、なんて楽しそうなんだ。
一緒に居るだけで、皆に自慢してしまいそうです。
今の君を疑うなんて、誰も信じないだろうね。
本当の君を知っているのは僕一人かい。
「最後のメール」
ちょっと変だなって疑ったら、謎は解けていった。
解答の手順は案外単純だった。
メールの言葉にだまされて、迷路をさまよっていた。
今までの出来事すべてを、解答の手引きで読み返すと、違った言葉になった。
最後に届いた、「大嫌い」のメール。
本当の意味が解ったから、もう返事は出さない。
「運命」
思い過ごしだろうか
どんなことが有っても
一生離れない関係って有るんだろうか
友情だって会うことがなければ
想いでになってしまう
離婚も珍しくなんかないし
会うことがなくても
話をすることがなくても
血がつながっていなくても
一生離れないって気がする
魂がつながっているって事が本当にあるのだろうか
何処で何をしていても君の魂が呼べば
僕の魂が震えだす
「好き」
ハーゲンダッツのクッキークリームが好き
でもたまにしか食べない
飽きちゃうのが嫌だから
もしも毎日食べて 飽きてしまったら
一番好きなものがなくなってしまう
たまに食べたときのあの幸せな気持ちが
もう感じることが出来なくなりそうで不安
一番好きな物は一番大切にして
最高に幸せを感じたい
そのために我慢するの
銀のスプーンですくって口に入れた時に思う
あぁすべてを捨てても良い
生きていて良かった
この感動の瞬間が一番好き
「予想外」
ずっと、ずっと、考えて出した結論なのに、
いろんなこと、考えて、
いろんな答えを予想して、
今までの経験をすべて搾り出して、
今までこんなに考えたことないくらいに。
走り出したら、おしまいだから、
時間が来るまで、ぎりぎりまで待って、
出した結論だったのに。
いつも、裏切られる、そんなはずじゃなかった、
君の名前なんて、頭になかった、
いつもそう、後悔。
万馬券だなんて・・・・・。
「ずっと」
色々なことがあったから、
何度も喧嘩をして、お互いに口も聞かなかったり、
携帯の番号も消して、メールのアドレスも消した、
二度と連絡をしないと誓った。
喧嘩の理由はいつも、くだらないわがまま、
なのに、側に居て話をするのが好き。
普段は気にも止めないような話題なのに、
一生懸命話すのを見てる、
もう何度同じ事を繰り返してるんだろう。
喧嘩をしても、アドレスを消しても、
頭の中の番号までは消せないし、
知り合いの携帯のメモリまでは消せない。
いつも自然にまた元に戻ってる、
また喧嘩をしてアドレスを消すまで。
「わがまま」
声が聞きたくて、
メールの返事が欲しくて、
手をつなぎたくて、
肩を抱いて欲しくて、
一緒に側に触れて居たくて、
一緒に笑いたくて、
見つめあってKISSしたくて、
抱きしめて欲しくて、
親を裏切って、
友達を捨てて、
人生捨てて、
全ていらない、貴方の笑顔が欲しい。
「いきなり」
いきなり、急に目の前に現れるから、どきどき。
さっきまで、勝手なこと想像してたから、
ああ、どうしよう、急に普通に出来ない。
頭の中の君と、目の前の君が、重なってもうだめ。
真っ赤なタイトなスカートから目が離れない。
自分の目や口や手なのに、動きがコントロール不能。
こんなことしてたら、変に思われちゃう。
感が良いから、ドキドキの理由まで、ばれちゃいそう。
もしかしたら、こんな偶然は神様のいたずら。
「純水な涙」
答えは、いつも間違ってる。
安定を嫌って
安らぎを拒絶して
孤独を愛して
裏切りに心震わせて
愛を信じないで
偽りに微笑む
いったい、過去に何があったの、
何がそうさせるの。
なのに、あの時、君が流した涙は綺麗だった、
一切の不純物のない純水な涙。
綺麗な涙の魔法で、僕の心は真っ白。
「出会い」
もう一度、恋いしたい。
手を繋いで歩きたい。
透き通るような細い指を絡めて、
細胞のすべてを感じたい。
微笑んだ瞳で、僕の気持ちは宇宙の果てまで、
弾け飛ぶ。
記憶のすべてが、優しい声で溢れてる。
不自然に細い足で、歩く姿は、いつか見たデジャヴゥ(既視感)。
唇に触れると、もう心臓は限界。
「セックス」
セックスをする事なんて、
コップの水を飲み干すのと同じなんだね、
出会って、恋して、抱き合って、
いったい何度、同じ事をやって、
本当の恋だと思ったのは、何時も幻。
死にそうに寂しくなる時にはどうしようもなく、
誰かの愛が欲しくなる。
もう、本当の愛なんて、何か解らなくなってる、
貴方を愛して、死ぬほど寂しくて、
誰かに抱かれていなきゃ、死んでしまう。
いつか、私の心を掴まえて離さない、真実を知る日を待ってる。
「へたくそ」
僕が何も言わないから、
苛立ってるのは、知ってる。
恋の駆け引きなんかじゃない。
あいまいな態度をとってるわけじゃない。
冷笑しているわけじゃないし、
わざと苛立たせてるわけじゃない。
上手く言えないだけ。
「嫌い」
本気になるのが、怖いから、
どうにかなってしまいそうだから、
一人でいられなくなるから、
嫌われたなら、心が砕けてしまいそうだから、
自分の気持ちにも、絶えられなくなりそうだから、
ずっと一緒には居たくない、
愛し合った後に、気持ちが離れなくなりそうで、
貴方のことが嫌いになる。
本気になるのが、嫌だから、
貴方を愛しているから、
どうにもならなくなる、自分が怖くて、
貴方が怖い。