とりあえず書き始める文章

今のところ無題

通話は途中で途切れた。
このとてつもない胸騒ぎは何だ・・・省吾は忌々しげに携帯を見つめながら駆け出していた。
マンションのエントランスで暗証ボタンの入力する指先が震えているのが分る。
エレベーターを待つ時間も、もどかしく階段を駆け上り部屋の前で一呼吸だけ入れる。
呼び鈴を押す。
・・・・そっと唾を飲み込んで耳を澄ませる。
予想していた静寂が心を締め付ける。
ドアノブに手を掛けて回して引いてみると、鍵は掛かっていなかったらしく
抵抗無く玄関の扉が開く。
部屋に踊り込んでその光景を見た省吾は、一瞬、声も出す事が出来無かった。
ソファーに身を委ねてぐったりとしている沙織は呼吸も弱く顔色を失いかけていた。