根無し草
大地に根を下ろす事無く、常に思想を持たず理想を持って流れ行く風となる事はや三十年。
悪しき習慣と、げに情けなき醜態を晒し尽くした所でようやく生きる事は恥をかく事と悟るに至った。
最早生きる事に何の躊躇いも要らぬ。
唯、悔やまれるのは世に種を残せずして終わるを良しと、腹を括りきれぬ我が身の不甲斐なさよ。
世に我が血を引く者を残すにも資格があろう。
何も考えずして世に放たれる子には往々にして不幸が付きまとう。
私はそれすらも目の当たりにせずして放つ甲斐性をもち得ない。
相反して、子供の人生を最優先に考える育て方にも異を唱える。
自分の人生も犠牲にせず、子供に最大限の利を齎すのが愛か。
では、愛とは如何なるものか。
愛は考えるを良しとしない。
空気のように吸い込む。
大切なのは感じる事だ。