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ヒデじいさん (仮名)の 82歳な日々 |
■天気が良かろうと悪かろうとヒデじいさん(仮名)は、路線バス並みの正確さで、一日のとあるひとときを猫の額なんて何処吹く風的庭が見渡せる縁側で、デッキチェアに揺られ過ごす。 ■それは、まるで、台風に備えて沖でその時を待つ古い塗装の落ちた漁船のように見える。 ■ヒデじいさん(仮名)は、80を越えているから老人だ。けれど、デッキチェアに座ってない時のヒデじいさん(仮名)は、ウインブルドンのラインジャッジメントみたいに元気だ。 (みたいな?) ■いざ、街を歩きだすと、フォレスト・ガンプみたいに、何処までも、何処までも・・・だし、飯だって放っておけば水飲み鳥のおもちゃみたいに、繰り返し繰り返し喰う。 ■だから血色もよく、ある意味 生気に満ち溢れてる。毎晩2回戦ぐらい励んでそうな感じだ。 ■そんな、ヒデじいさん(仮名)は、私の事を「タロウ! タロウ!」と呼ぶ。例えばえばこんな具合に・・・ 「タロウ!犬のエサはちゃんとやったのか?」 とか、 「タロウ!夏休みの宿題は終わったのか?!」 とか、 「タロウ!たまには孫を連れてこい!」 とか、とか、とか、 ■もちろん私の名は「タロウ」なんかじゃない。いくら違うと諭しても言う事を聞いちゃくんない。ヒデじいさん(仮名)にとって私は「タロウ」以外の何者でもないらしい。 そして、 それぞれの終わりが、ちゃーんとやってくる。 ■多分、ヒデじいさん(仮名)は、すでに”その時“ が来ているのだろう。けれど、幕引をはじめた”細胞“と反比例て”脳“は・・・ ヤダ! ヤダッ! っと、駄々をごねてんのかもね。 ■そんな訳で今日もヒデじいさん(仮名)82歳は、一日のとあるひと時を、デッキチェアに揺られ猫の額など何処吹く風的庭が見渡せる縁側で過ごす。そ し て・ ・ ・ お・わ・り |
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