あいつは僕を

お前は野良猫みたいだ

と無邪気に笑った



おいでと招く優しい手を

尖った爪で引っ掻いて

それでもエサは奪って逃げる

そんな奴だ

お前は野良猫



話に合わせて笑う僕

酷いな違うよ

僕は野良猫なんかじゃない

柔らかい毛並みをした

飼い猫の君が知るはずも無いけど

野良猫になるその前に

捨て猫っていうレッテルを貼られるんだよ

それをくぐり抜けて

やっと一人前の野良猫になるのさ



連れ帰ってくれる懐かしい手を

心の何処かで待っているから

僕はまだ捨て猫

野良猫ほど強くも無ければ

涙を枯らすことも出来ない




僕は捨て猫 

御主人様は未だこない