1) 東京都の石原慎太郎知事が先日、北朝鮮問題に関連し、外務省の田中均外務審議官の自宅に発火物と見られる不審物が送り届けられた事件について、「爆弾を仕掛けられて、当たり前の話しだ」と発言し物議を醸した。
ほとんどの人は、テロは悪いことで許し難いと思っている。 石原さん自身も、問題発言をした翌日には、「爆弾を仕掛けることは悪いに決まっている」と述べ、テロ自体を肯定するものではないことを明白にした。
ただ、この問題は、石原都知事という影響力のある人が発言したため、外務省も黙ってはいられず、川口外相も一連の“石原発言”について、「不当であり、厳重に抗議する」というコメントを発表した。
私はここで、外務省の対北朝鮮外交について詳しく論評するつもりはない。 外務省は良くやっていると思っている人もいれば、軟弱で少しも良くないと批判する人も多い。石原都知事は、もちろん後者の部類に属する。
私自身も、拉致被害者の子供を一向に帰そうとしない北朝鮮に対して強い怒りを覚えており、石原さんが「子供を帰さないなら経済制裁するぞ、ということを正面向かってなぜ言えないのか」と述べたように、政府や外務省に抗議したい気持で一杯である。また、そのように思っておられる日本国民も大勢いるものと推察する。
しかし、ここで外務省の外交姿勢を云々するのは止めよう。 問題は“石原発言”に見られるように、日本国民の中には、「テロ国家」である北朝鮮に対する怒りや苛立ちが充満していることである。この国民感情というのは、極めて重大なものだと言わざるをえない。
2) 昨年9月の日朝首脳会談以降、北朝鮮問題は日本国民にとって最大の外交課題になったといえる。 拉致問題だけでなく、北朝鮮の核疑惑は国際的にも大きな問題になっている。この1年有余、われわれは北朝鮮問題に振り回されてきた。
そうした中で、拉致にしろ核にしろ、北朝鮮の高圧的で悪賢い姿勢は一向に変わらない。正に「テロ国家」の名に恥じない外交姿勢である。 こんな「非常識な国」とは、国交正常化など馬鹿馬鹿しくて出来るものかと思っている人も大勢いるだろう。
私自身、何度も言ってきたが、現在の金正日体制が続く限り、こんな「非常識なテロ国家」とは国交正常化など笑止千万であると思う。 それでも百歩譲って、国交正常化がありえるとすれば、最低限、北朝鮮は日本に対して何をなすべきか。
核の問題も重要だが、拉致事件については日本国民の疑問や追及に対して、100%納得のいく回答を示すべきである。 全ての拉致事件(犯罪)について、明確な回答を示すべきである。そして、拉致事件に関わった全ての犯罪者の処分、日本への身柄引き渡しなどを実施すべきである。また、拉致被害者やその家族に対する補償を、誠意をもって実行すべきである。
最低限、そうしたことをしない限り、われわれ日本国民は北朝鮮を許すわけにはいかない。 1年前の日朝首脳会談の際、金正日は拉致の事実を認め謝罪した。しかし、謝罪すれば「全て終り」だとでもいうのだろうか。とんでもない!
一般の誘拐や殺人などの事件でも、犯人が「ごめんなさい」と言えば、それで済むとでもいうのだろうか。 否当然、刑事被告人として裁判を受けて罰せられる。これが世の中のルールであり、拉致事件でも然りである。
この1年、北朝鮮は拉致犯罪に対して、真摯な反省と誠意ある対応をほとんど示してこなかった。 それどころか、拉致被害者の子供達の日本への帰国を、取り引きのネタや外交カードに使っていることが明々白々である。 現時点(9月13日)でも、拉致被害者の子供達は北朝鮮に止め置かれたままである。どこに誠意ある姿勢が見えるというのか! 要するに、拉致被害者の家族を「人質」にして、居直っているだけである。
仮に拉致被害者の家族が日本に帰されたとしても、勿論それで拉致事件が解決したわけではない。 そんなことは、ここでいちいち言わなくても、ほとんどの日本国民は分かっているはずである。 拉致された可能性のある人は、実に364人という公式数字が出ているくらいなのだ。そうした疑問に対して今後、北朝鮮はさらに誠意ある態度を示さなければならない。
3) 過日、国内の何カ所かで、朝鮮総連系の施設に銃弾が撃ち込まれるなどの事件が起きた。 テロはもちろん良くないが、本音を言わせてもらうと、私はその時「やったーっ!」と感じた。テレビニュースを見ていて、思わず拍手したほどである。それが偽らざる告白である。(このくらいのことを言わないと、腹の虫が治まらない)
私は右翼でもないし、右翼に味方したことは一度もない(彼らとは世界観、国家観、天皇制の見方、教育観などで大きな隔たりがある)。それどころか、私は「君が代」が国歌であることに反対する人間であり(このHPの「君が代は国歌にふさわしくない」を参照)、右翼から嫌われる人間だと思っている。
その私が、どうして「やったーっ!」と感じるのか。それは北朝鮮の拉致犯罪に対して、拭い難い怒りと憎悪を感じているからである。これが“国民感情”というものだろうか。そうでなければ、自分の気持を説明しようがないのである。
テロはもちろん悪い。石原都知事の言い方も不穏当な所があったと思う。 しかし、国民感情から、石原さんの言わんとする“真意”は分かるような気がすると思った人も、少なからずいるのではないか。最大のテロ犯罪者は北朝鮮なのだから。
過日、マンギョンボン号が新潟港に入港した時、横田さん夫妻ら拉致被害者の家族だけでなく、右翼も入港反対の街頭宣伝活動を繰り広げていた。 右翼でもない私ですら、彼らが国民の怒りや気持を代弁してくれているように思え、頼もしいとさえ感じたほどである。そう感じて、どこが悪いのだろうか。 正直言って、これほど右翼に共感できたのは生まれて初めてである。
私は右翼の行動に参加する気持はないが、「平和主義者」の仮面をかぶって北朝鮮の言いなりになってきた政治家・文化人どもより、彼ら右翼の諸君の方に心から共鳴するものである。自称「左翼的民族主義者」である私の実感である。
4) そのマンギョンボン号が入港する時、現場にいた拉致被害者の家族会の蓮池透さん達に対して、朝鮮総連のある人間が「ぶっ殺してやる」と言ったとか伝えられている。 もしそれが事実なら、冗談ではない! ぶっ殺してやりたいのは、こちらの方だ! なぜ、朝鮮総連の連中は、拉致被害者の家族に対し素直に陳謝できないのか! あの金正日でさえ昨年、小泉首相に謝罪したではないか。
朝鮮総連の問題をここでいちいち取り上げていたら、ページがいくらあっても足りないくらいだ。マスメディアの報道で、読者諸氏の方が私などよりずっと詳しく知っているかもしれない。 朝鮮総連の悪口を言い出したら、ますます殺伐としてくるから止めるが、一言だけ忠告(警告)しておきたい。
在日朝鮮人諸君の住んでいる所は、日本である。北朝鮮ではない。この単純な“事実”を肝に銘じて、言動してもらいたい。それ以上は言いたくない。 仮に朝鮮人学校への差別等があれば(卒業生らへの差別が指摘されている)、われわれ日本人はその是正に努力しなければならない。なぜなら、同じ日本に住んでいるからである。
しかし、仮にも今後、拉致や不法な行動に加担するようなことがあれば(そういうことはないと思いたいが)、われわれ日本人は絶対に許さないだろう。 これは日本の右翼だけの問題ではない。左翼を含めた日本人全体の問題である。
私の言い方は右翼的な響きを与えたかもしれないが、もしそうであっても、なんの問題はないと考える。 なぜなら、一日本人としての“国民感情”を披瀝したまでと思っているからだ。朝鮮総連等については、また機会があれば後日、いくらでも言うつもりである。
拉致被害者の家族や右翼だけでなく、われわれ普通の日本人もどう思っているか、またどう覚悟しているかということを、在日朝鮮人の諸君は肝に銘じてもらいたい。 以上、忠告(警告)を述べて終了する。 (2003年9月13日)
後記・・・私の文章表現は“露骨”な部分があったはずである。しかし、私は偽善や偽善者が大嫌いなので、あえて真情を吐露したつもりである。 将来、真の日朝友好関係が実現するまでは、断じてこの文章を削除するつもりはない。
続編・・・先日(9月12日)の夜、フジテレビの「北朝鮮拉致“25年目の真実”」という番組を見ていたら、拉致が日常的に行なわれていた頃、北朝鮮の統一戦線部は「手当たりしだい、日本人を連れてこい」という指令を出していたそうである。
この番組によれば、金正日は日本人の拉致を“妙術”と称え、また北朝鮮の当時の関係者は「(日本人を拉致することは)隣りの庭から、ニワトリの雛を盗むより簡単だ」と証言したそうである。(私は急いでメモを取ったが、内容は間違っていないと思う。)
これが事実なら、日本も日本人も本当に馬鹿にされたものである。これほどまでの侮辱を、日本はかつて受けたことがあるだろうか。はらわたが煮えくり返る思いである。 北朝鮮流の大げさな表現に変えれば、「はらわたが百度も千切れる」思いと言っていいだろう。
何はともあれ、本人が関与を否定しようとも、金正日が日本人の拉致犯罪に深く関わっていたことは間違いない。こうした事実は、いずれ天下に明らかになるだろう。 (2003年9月15日)