われらが国会に敬意を表す

1) 過日(2月9日)、北朝鮮への経済制裁を可能にする改正外国為替法(外為法)、いわゆる“経済制裁法”が国会で成立した。 衆参両院とも自民、民主、公明などの圧倒的な賛成多数で可決・成立したもので、反対したのはごく一部の野党だけだった。

 自民、民主など与野党の枠を超えて成立したことは、極めて意義深いと思う。 なぜなら一昔前では、このような法案が圧倒的多数で可決・成立するというのは、考えられないことだったからである。

 一昔前は“平和”の美名のもと、外国とは何事も争わず、何事も忍耐しようという気風が、国民とその代表である国会を支配していた。 しかし、昨今の北朝鮮のあまりに酷い姿勢や言動に対して、こういう法が成立することは、今や何の違和感もなく受け入れられるのである。

 北朝鮮の醜悪さについては、筆者よりも読者諸兄の方がよくご存知だろうから割愛するが、経済制裁法のようなものは、数年前なら絶対に成立しなかっただろう。 そういう意味で「国家意志」というものが明確に具現化したことを、高く評価せざるをえない。

 国会は与野党の政争の中で、時には醜く時には矛盾だらけということが多い。 しかし、重要な案件については、小異を捨てて大同に付くということだろう。今回の経済制裁法は、ごく一部の野党を除けば正にそういうことではなかったのか。

2) 話しは少し変わるが、憲法改正への取り組みについても、衆参両院の憲法調査会で着実に進んでいるようだ。 憲法改正は、もちろん一党一派のものではなく、与野党全体のテーマである。 改正に絶対反対の党は論外であるが、自民、民主両党を中心に煮詰まっていくことを期待したい。

 この問題も、一昔前はタブー視されていた。憲法改正を論じること自体が悪いこと、間違っていることだという気風がまん延していた。 しかし、今や状況は一変したのである。憲法改正を“前向き”に考えることが、当り前という風になったのだ。それを思うと正に隔世の感がある。

 国政の動きをだいぶ“楽観的”に見ていると思われそうだが、今回の経済制裁法の成立を見ると、私は国会に対して敬意と信頼の念を強くした。 このことは、近い将来の憲法改正についても意を強くするものである。

 日頃対立している自民、民主両党が、憲法改正をテーマに切磋琢磨していく気配を感じる。いや、すでに現実にそうなっているのかもしれない。公明党もそれに参画してくるだろう。 後はそれぞれが、どんなに立派な「改正草案」をまとめるかということである。

 私の見方は楽観的すぎるだろうか? しかし、経済制裁法は与野党の枠を超えて「国家意志」を具現化した。そのことに敬意を表するとともに、憲法改正についても必ず「国家意志」が統合されていくものと期待するのである。

 時には眉をひそめることもあるが、われらの“選良”である国会議員に声援を送りたい。(2004年2月20日)

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