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コップ座(Crater(クラケル))
魔女メーディアはもともとはコルキス国の王女だったが、イオールコスの王子イアーソーン率いるアルゴ号探検隊が
黄金の羊毛を求めてコルキスに来たとき、イアーソーンに激しく恋をしてしまった。
メーディアはイアーソーンを排除しようとする父王アイエーテースに逆らい、イアーソーンを助けて黄金の羊毛を
手に入れ、彼とともにイオールコスへと逃れてきた。
さて、イオールコスの国はイアーソーンの叔父ペリアースによって支配されていた。
イアーソーンはペリアースに「約束どおり「黄金の羊毛を持ってきた。王位を返してくれ」と言ったが、王位を譲る気
などまるでないペリアースは約束など知らないと突っぱねた。
そこでメーディアは一計を案じ、ペリアースの3人の娘の前で年老いた1頭の羊を若返らせる魔法を使ってみせた。
(あるいはイアーソーンの父、年老いたアイソーンを若返らせたという説もある)
この若返りの魔法とは、羊の喉をかき切って魔法の霊薬を血管に満たし、ぐらぐらに湯を沸かした大釜で煮ると
いう壮絶なものだった。が、効果は確かなもので、年老いた羊は見事に若返り、大釜から飛び出して3人の娘の
前でぴょんぴょんと飛び跳ねた。
娘たちからこの話を聞いたペリアースは、自分もぜひ若返らせてほしいとメーディアに頼み込んだ。
これこそメーディアの待っていたことだった。メーディアはペリアースの喉を切り裂き、そのまま釜で茹でて煮殺して
しまったのである。
この時にペリアースを煮た釜がコップ座になったといわれている。
ちなみにこの後、イアーソーンとメーディアは叔父殺しの罪でイオールコスを追放され、コリントス国に移り住んだ。
しかし、イアーソーンは妻の恐ろしさに嫌気がさし、コリントスの王女グラウケーと愛し合うようになった。
メーディアは怒りのあまりグラウケーを殺し、自らは竜の曳く馬車に乗って、いずこへ飛んで行ったという。
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