pure love

2001年6月。少し肌寒い日。
たくやは友人に教えてもらって、興味本位に、出逢いサイトに部屋を持った。
「僕と話す勇気のある子おいで」これが彼の部屋への呼びかけだった。
未来、寂しくて、誰かに相手をしてもらいたくて、ヤフ―の検索。
あるサイトに行った。
「勇気のある子おいで」の言葉
「私、勇気出して来たわ」未来の心がそう言った。
そのチャットの部屋に入った。顔文字だらけの軽い印象の男だった。

「なぜ、顔文字ばかり使うの?」
[集めて保存してるんだ」
「軽い感じ」
「イヤなら出ていっていいんだぜ」
「イヤです。せっかく勇気出して来たのに」
「俺さ、君みたいな子嫌いなんだね」
「出て行かないもん」
「勇気のある子おいでって書いてあったもん」
「俺こんなことで時間使うのイヤなんだね」
「じゃぁ、電話で話したらいいと思うけど」
「いいよ」
「俺から電話するよ」
「いや、私の電話番号知らせたくない」
「俺だってイヤだよ」
「いやがらせしないでね」
「しないよ」
「知らせるからかけて」
「わかったよ」
二人の会話は「強制退去」か「退室」か「無視」の線上を行き来した。
そして、TEL。
お互いの声を聞いた。