昨今は何でもかんでもディジタル化してしまおうという風潮があるやうだ。 たしかに、古い写真やアナログ記録した映像をディジタル化すれば長期保存がかのうであろう。しかし、朽ちないものや保存にコストのかからないことが本当に最適解であろうか。

9.11事件の反省から、アメリカでは文書の保存にディジタル化だけでなく、マイクロフィルムがまた注目されている。磁気ディスクや光ディスクは、その一部が破損すると全体が読み出せなくなる。しかし、紙やマイクロフィルムでは、一部の破損が全体を読み取り不可能にすることはない。

ディジタル化することで、その製作過程が残らないことがある。 原稿用紙は、元原稿からどのやうに修整をしていったかを読み取ることができる。 そこから学ぶことも出来るが、ディジタル化された原稿は、その制作過程や修整過程を知る(学ぶ)ことはできない。

発生時点からディジタル化しておくという話もよく聞かれる。 しかし、考えながら(キーボード)入力することが可能であろうか。 特に日本語の場合、仮名漢字変換という壁が存在する。 手書きに比べ、入力のために考えることが多くなり、本来の考えることの妨げにならないだろうか。

すべてを手書きにする必要はないし、すべてをディジタル化する必要もない。 両方を使うことが出来れば、両方のメリット・デメリットを理解して必要に応じて使い分けするのが吉であろう。