Ink Pencil
“考える技術・書く技術”を読んでから、 軸に“A BOTTLE OF INK IN A PENCIL”と書かれた鉛筆がずっと気になっていた。 これは、芯を作る際になんらかの方法でインクを (通常は黒鉛と粘土だけの中に)混ぜた鉛筆である。 書いた時は通常の鉛筆で消しゴムでも消せるが、 時間が経つと大気中の水分を吸収してインクが紙に染み込み インクで書いたようになる。
大学生の頃に梅田の紀伊国屋の文具コーナで、 Schwan-STABILOの“8204 COPIER”を偶然発見した。 これもインク入り鉛筆だった。その後追加購入したくなって 紀伊国屋で何度か尋ねたが、 「この商品はカタログにありません」とか 「この商品はうちであつかったことはありません」という返事しかなかった。
仕事を始めてから、文房具特集の為に購入した Mono Magazine に 板坂元の言っていた鉛筆が載っていた。 “American Noblot Ink Pencil”一本200円だった。 問い合わせ先の電話番号など記載されていたので、 出入の業者さんにお願いしたところ、箱(Six Dozen)単位ということなので、 最終的に2箱購入した。 昔からこの鉛筆の話をしていた人や 行き付けの文房具店の担当などにプレゼントして喜ばれた。 箱から出したのはまだ13本。あと、Ten Dozen と11本残っている。 現在の消費スピードがらすると死ぬまでなくなりそうにない。
黄色い鉛筆
文房具(知識と使いこなし)を読んでから、 鉛筆は黄色い軸に消しゴム付きと決めてしまった。 手元にあるのは、 三菱9852B ・ Eagle 224 HB ・ Ticonderoga 1388-2 Soft ・ Staedtler Noris 122 2(これは黄と黒のストライブ(阪神カラー))。 机の上には、大きなメモで打合せするとき用に、 ブリキの小型バケツにたくさんの黄色い鉛筆を置いてある。 義妹の大学入試の際に三菱9852Bをケースで渡したことがある。 ただ、この消しゴムは昨今のマークシートには向いていないようで、 日本では売れ筋商品ではないのかもしれない。 こちらも 現在の消費スピードがらすると死ぬまでなくなりそうにない。
BOSTON Sharpener
男の文房具で写真を見てからだろうか、 長い間 BOSTON Sharpener に憧れていた。デザインで一目惚れするというのは あまり無いことで BOSTON Sharpener と Lamy 2000 ぐらいではないだろうか。 大阪の大丸百貨店で探していた BOSTON Sharpener を見たときに 迷わず購入した(こういうことがあるからたまにはいろんな店を見てまわらないと いけない)。
鉛筆は基本的にナイフで削るので BOSTON Sharpener を使うのは急ぎのときか 学生に見せびらかすときだけである。 BOSTON Sharpener はレバー操作だけで机に固定できるし、削りカスも 簡単にはこぼれないやうになっている。 そこには、必要な機能をしっかりとデザインした使える道具としての美しさがある。
ダーマトグラフ
考える技術・書く技術を読んでから、 読書の友は 三菱鉛筆No.7600 Dermatograph(軟質色鉛筆)の黄色である。 国内では 三菱鉛筆が有名だが、海外では BerolのChina Marker(Chinaは陶磁器の意味)の方が有名かもしれない。 マーカのように乾いて書けなくなることも残量が判らなくて心配になることもない。 太くて軟らかい芯なので、文字の上をなぞると太くて下の文字が見える線が引ける。 Dermatograph(ダーマトグラフ)は 三菱鉛筆の 登録商標でギリシャ語の「dermato(皮膚)にgraph(書く)」から取ったそうである。 そう言えば映画「パール・ハーバ」では負傷兵にマークするのに 紙巻のマーカを使っていた(マーカが足りくて口紅も使っていたが)、 病院では執刀する位置などを患者の体に書くのにも使うそうである。
神戸市内のやや老舗(行き付けの文房具とは別の店)で、 「ダーマトグラフはどこですか」と聞くと「グラフ用紙ですか」と 聞き返されたのは悲しかった。
萬年筆
萬年筆は、太い軸・軽め(30g程度)・軟らくて太いペン先・吸入式と決めている。 コンバータとカードリッジのどちらでも使える両用式の場合は必ずコンバータを 購入するやうにしている。
吸入式はいろんなインクを使える。 カードリッジだと空になるまで 交換できない(できなくはないがインクが無駄になる)が、 吸入式であれば、インクが残っていてもそれにインクを追加で吸入することができる。 また、カードリッジに比べて多くのインクを入れておける。 これでインク切れの心配が少なくなるのはうれしい。
現在運用している萬年筆でカードリッジを使用しているのは、 構造上(サイズの制約)コンバータが使えないものだけである。
鞄
アタッシェとは“硬い鞄”の意味である。 だから、“ソフトアタッシュ”なる商品は非常に受け入れがたいものがある。 アタッシェと言えば、月まで行った Zero と西ドイツ製の Rimowa である。 Zero は航空機が爆破されても鞄の中身が回収可能だったり丈夫でいいのだか、 いかんせん重い。今まで何度が Zero をメインにした時期があったが、 電車・バスと徒歩での移動に使うのには体力的な問題がある。 “持ち歩く”ことを考えると Rimowa がいい。 軽くて丈夫、とりあえず搭乗した航空機が爆破されることもたびたびあることでは ないので、Rimowa の構造で充分であろう。
アタッシェに拘るのは、液晶画面をもつノートパソコンを運搬するためである。 パソコンは多機能な文房具であるが、 ノートパソコンは振動・衝撃・外圧・電源などいろいろ気を使う必要がある。 通勤にノートパソコンを持ち歩くにはアタッシェが欠かせない。 Rimowa のもう一つのメリットは 5-1/2" ある厚みである。 これだけあると、椅子として座ることができる。 椅子になる鞄は アタッシェ だけであろう。
filofax
日本に輸入されるやうになったのは1984年。 当時の代理店は文房具ヲタクが社長のエイペックスだった。
その時点で60年の歴史のある手帳、 システマティック、 胸に入れたfilofaxが銃弾を止めた、 エベレストの遠征隊が使用した、 などヲタク心をくすぐる品である。 1987年5月1日に購入してから、 他のものをいろいろ試したこともあったが、 いつも filofax に戻って来る。
山根氏の「スーパー手帳の仕事術」(1987年当時は、filofaxを買うと この本が付いてきた)などの影響で、システム手帳ブームが起こり、 filofaxサイズのバインダーやリフィルが店頭に溢れかえることになる。 ブームもどこかに行ってしまって、 しっかりした物(製品およびコンセプト)が生き残ったように思える。
filofax はその後国内の代理店を転々とするが、 個人的には最初の代理店(株)エイペックスが一番よかったように思う。
計算機
計算機の世界は、“分進秒歩”とか“Dog Year”と呼ばれる程、技術革新が早い。 パソコン演習室などは3年程で入れ替えないと Microsoft Windows の バージョンが古いだとか、 最新のソフトウェアが遅くて使えないということになる。 こんな状態では計算機の実質的な寿命は数年程度である。 手元に10年以上前の計算機がまだ現役である。計算機といってもパソコンではなく、 「答え一発」のあのメーカの関数電卓(Casio fx-39)である。 学生のころに買ったから10年以上使っている。 AA電池2本で駆動(専用充電電池(ニカドを束ねただけ)もどこかに行ってしまった)、 表示はLEDの7セグメントのものが9個、スイッチはストロークの深いもの。 今となっては数世代(数十世代?)前のものだが現役で動いている。 もっとも、関数を使う計算や日常の処理はプログラムがあるので、 もっぱら簡単な足し算にしか使ってはいない。
Telecaster
これは文房具ではない。 まぁ、道具という範疇におさまるので、ここに載せておこう。
Telecasterは スパニッシュスタイルのエレクトリックギターの中で、 世界初の量産型ソリットギターである。 ソリットギターの登場は、その後の エレクトリックベース(フェンダーベース)の登場とあわせて、 その後の音楽の歴史を変えるものとなった。
カントリー用 ・ 角が痛い ・ 扱い憎い、 といろんな言われ方をするが、 もっとも問題となるのは、「下手がバレル」というものである。 萬年筆を使う理由が 「きれいな字を書きたい」 「字がきれいに見える」 というのであるが、 「下手がわかる」 「うまくなりたい」 にもっとも適しているのが Telecaster ではないだろうか。
