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○ コンブレーのほうへ
マルセル・プルーストの小説「失われた時を求めて」の主要な舞台のひとつ、コンブレー(COMBRAY)の
モデルとなった町、イリエーコンブレー(ILLIERS−COMBRAY)へは、
パリーモンパルナス駅からシャルトルへ約1時間、シャルトルでローカル線に乗り換えて約30分。
(もともと町の名が「イリエ」であったのを、プルーストが「失われた時を求めて」で
「コンブレー」の名で書いたため、現実の町の名が「イリエーコンブレー」に改められた。)
同じSNCFの路線なので、モンパルナス駅でイリエーコンブレー駅までの
切符を買うことができる。(片道約15ユーロ)
旅行に先立って、イリエーコンブレーについて調べてみたが、
ミシュランやロンプラのフランス版にも載ってなかったので、
これから訪れる人の参考になるよう、がんばって書いていく。
シャルトルーイリエーコンブレー間の電車の時刻表は、次のとおり。
そこそこ走っているようだけれど、パリから日帰りで行くとすると、
利用できる電車は、かなり限られてしまう。
シャルトル→イリエーコンブレー着 イリエーコンブレー発→シャルトル
7:28(月→金) 6:19(月→金)
8:13(月→金) 6:39(月→金)
9:59(土、日) 7:06(月→金)
10:07(月→金) 7:15(土)
13:01(月→土) 7:53(月→金)
13:17(月火 木金) 8:35(土、日)
14:47(日) 8:40(月→金)
14:57(月→土) 11:34(月→金)
16:04(月→金) 11:46(土、日)
17:15(月→金) 13:29(月→金)
17:45(土、日) 13:59(土)
18:10(月→金) 16:14(月→金)
18:55(月→金) 16:40(土、日)
20:17(土、日) 17:46(月→金)
20:20(月→金) 18:35(月→金)
22:12(日) 18:47(土、日)
22:23(金) 21:16(日) (2006年7月現在)
○ レオニー叔母の家
イリエーコンブレーは、畑のなかにポツンとある小さな町。
駅前のホテル兼レストランもつぶれていたので、
ここに宿泊しようとすると苦労するかもしれない。
町の中心へは、駅前のAv.Geroge Clemenceau を南へ。
「centre de la ville」の案内板の矢印に従って、Rue de Chartes を西へ入ると、
駅から10分ほどでサン・ジャック教会北側の広場に着く。
小説中の話者が宿泊したレオニー叔母の家のモデルとなった家は、
この広場の西端の Rue Leon Ferre を北上して
Rue St Hilaire と Rue des Trois Maries のT字交差点に面してある。
この家は「Aunt Leonie's House Marcel Proust Museum」として公開されているが
オープンが14:30〜16:00(7月、8月は11:00〜16:00)で、
僕は旅程の都合上、見れなかった。
(休みは月曜、5/1、11/11 12/15〜1/15。 入場料5ユーロ)
○ サン・ジャック教会
この町を代表するのは、何といってもサン・ジャック教会。
キリストの十二使徒のひとり、聖ヤコブ(サン・ジャック)の遺体が、伝説上
ホタテ貝に保護されてスペインのサンチャゴ・デ・コンポステーラに漂着したこととなっていて
そこが聖ヤコブの聖地として、中世から巡礼の対象となっていた。
ここイリエも、パリとサンチャゴ・デ・コンポステーラをつなぐ巡礼道のイメージに含まれるのだろう。
この教会の案内板を読んでみる。
サン・ジャック教会(1907年4月13日 歴史的建造物の指定を受ける)
15世紀後半にフロラン・ディリエ(Florent d'Illiers)の寄付によって、
ジャンヌ・ダルクの武器を備えて再建されたこの教会は、
百年戦争で荒廃したロマネスク様式の教会の面影を残している。
プルーストは「コンブレー」において、サン・チエールの名で、この教会の独特な鐘塔を記している。
(サン・チエールは、大革命後に破壊される前のイリエの教会の名)
石の鐘塔の名にふさわしい現在の塔は、1621年に仮設のものとして建立された。
パリやシャルトルの巨大聖堂を見ている目には、
この小さな木造屋根の教会は、むしろ親密なものに見える。
○ さんざしの道
少年時代の話者とジルベルトとがすれ違う、さんざしの道(Chemin des Aubepines)は
ロワール川を渡った、町の南西のはずれにある。
ロマンチックなイメージを勝手に広げていたのだが、
何ともさみしい小道で、しかも傾斜がかなりきつい。
(原作を読み返すと、登り下りをちゃんと言及している。)
バゲットを買って帰るおじさんの足元が力強い。
○ イリエーコンブレーにおけるマドレーヌの実体
サン・ジャック教会の北側広場から西に抜ける道を入ったところに
「LA MAISON DU TANTE LEONIE ACHETAIT SES MADELEINES(レオニー叔母がマドレーヌを買った店)」
との看板を掲げるパン屋さんがあって、ここで例のマドレーヌが売られている(1袋約5ユーロ)
袋から察すると「Ch. Vedie(ヴェディさんの店)」というようだ。
縁日のフライ饅頭を彷彿させるちょっと野暮ったい味だが、これはこれでおいしい。
ここにも聖ヤコブ(サン・ジャック)のシンボル、ホタテ貝の形を見ることができる。(2006年7月旅行)

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