詩集



「ねむい時」

ねむい時
楽しい話を聞いても
大好きな曲を聴いても
おいしいケーキが焼きあがったと呼ばれても
それはみんな
こもりうたにしかならない


「オトナ」

大人になるってどういうことだろう。
ものわかりが良くなるということ
しっかりした意見をもつということ
安定した仕事や家庭を持ち
常識的な社会的地位を得るということ
先生みたいに何でも論理的に考え
きどった話をし
人を分析し
皆と同じ様な自分を作るということ


何てつまらない


上へ上へ上がっていくのもいいけど
たまには休んで
この道端のたんぽぽを見て
忘れかけてた何かを思い出すから



「探し物」

何かをお探しですかと
クローバーの風が私に尋ねた
私はちょうど何かを探していたので
ええそうよ、と答えた
クローバーの風は
ちょっと笑って
ちいさなちいさな4つ葉のクローバーを
ちいさなちいさな私の手のひらに
そうっとやさしく吹き入れた
ちいさなちいさな手のひらに
4つ葉のクローバーが一枚
クローバーの風は
もう一度笑って
「はやくみつかるといいのにね」
と、クローバーのかおりといっしょに
どこかへ吹いてった


何かをお探しですかと
風が私に尋ねた
私はちょうど何かを探していたので
ええそうよ、と答えた
風は
ちょっと笑って
ちいさなちいさな4つ葉のクローバーを
大きくなった私の手のひらに
そうっとやさしく吹き入れた
でも
もう私にはクローバーの葉っぱは
見えなかった
風は
今度はさみしそうに
さようなら
と、クローバーのかおりも残さずに
消えてしまった


「見える」

小さかった時見えなかったものは
大きくなって見えたけど
小さかった時見えたものは
大きくなったら見えなくなる




「花」

誰かが言った
この花の名前を知っていますか?
いいえ、私は知りません。こんな見たこともない色
あなたはどうですか?
いいえ私も知りません。こんな見たこともない葉
引っこ抜いてもかまわないわ。
捨ててしまいましょう。


本当にそれでいいのだろうか
私はこの花を知っている
名前は知らないけど
花の色や形も知らないけど
あまくてやさしい味のステキは実をつけることは
知っている
知らない花だからって
引っこ抜いたり捨てたりするのはあんまり。
知らないからって恐がらないで
一度実を食べてごらん
とってもステキなんだから





「死闘」

天と地の区別がつかない
そこは青く澄んだ深い海
生き物が命をはぐくむ楽園
生と死が
いつも絡み合って存在する
時には敵と
時には同朋と
戦わなくてはいけない
我々にしてみたら
それは一時の美しい光景
しかし
海の中の彼らにとって
我々の戦いは
美しい風景とはほど遠い





「まだ見ぬ人」

星の下に、今

私はいるんだけど

何マイルも向こうの

太陽の下のあなたに

この歌が聞こえるかしら?







☆オワリ☆


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