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2001年08月24日 15時10分36秒
天野祐吉の「それはそれでいいと思う」
天野祐吉とは1933年生まれの広告批評家である。私が尊敬する1人だ。
この人はあの石原慎太郎と1歳違いでもちろん「軍事教育」も受けている世代であり 親しい叔父の出征を日の丸を振って送った経験もある。 そして14歳の時に終戦を迎えた。
この人の文章を読んでいてこれでもかと思いしらされるのはこの人の持つ自由思想である。 世代論は無用と言うけれどやはり天野さんの世代の人は(というか高齢な方は(^^;)偏屈ジジイのイメージがある。 しかしこの天野のジイサンはその様な人間では全くないのだ。 それをよく表しているのは「それはそれでいいと思う」という口癖(筆癖?)だと思う。 この言葉を聞くと天野さんより半世紀も後に生まれた若い私は、次から次へと生まれる不可解な物や事を許容できる このジイサンの懐のデカさと頭の柔かさにホトホト感心させられる。 既に68年間も生きていながら自分の時代を過度に美化したり絶対的なものとすることはない。 だが、かと言って若い世代に迎合して擦り寄ってくるわけでもない。 このジイサンはつまらないしがらみやらなんやらに侵されない素直な考えを述べているに過ぎないのだ。 その素直な考え方が例え一番異質であったとしても。
以前『20世紀解体新書』という番組で爆笑問題の太田がこの天野さんに年齢のことで 随分毒づいたのを見たことがあるが天野さんは自ら大笑いしてすごく楽しそうだった。
思えばCM批評なんてうまいところを思いついたと思う。 多分昔の人はCMなんてバカにしてなんの価値もないと特に目も向けていなかったんだろう。 だが、そこに存在する現在の風刺図は何よりも的確で面白い。 それを見つけられた最大の理由はやはり天野さん固有の自由な考え方だと私は思う。
受験やらなんやらで小さくまとまってしまいそうな自分の考え方も、この天野さんの自由な考え方に是非あやかりたいものだ。
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