言葉 出口 文法
入試問題は出題者が1年かけて選び抜いた文章の中の「もっとも美味しい部分」である。
しかも、入試問題には設問がついているので、
絶えず自分の読解力、思考力を客観的に判断することができる。
「センター現代文で分析力を鍛える」出口汪


〜観:〜に対する考え方。〜の見方
〜化:(〜でなかったことを)〜にすること。変化を表す表現。否定が含まれる。
〜主義:「〜」に価値をおく思想
〜的:〜のような、〜の性質の
何かの性質をもっていたり何かの状態になっていたりするとき
風情:自然とかもし出される(いい)雰囲気。
その場の風景から自然と感じられる、なんとなく上品で美しい雰囲気。
メルクマール:指標。目印。
侘び:不足させること。控えめにすること。
まざまざと:じっと目を見開いて見る
さながら:そっくり
草子:物語のこと
営々:一生懸命励むさま
汲々:あせるさま
審美的:美を的確に見極めようとするさま
教養主義:読書などを通じて教養を育むことを重んじる立場、考え方
プログラム規定:政治的・道義的意義を示すにとどまるもの。 目標
具体:具(そなえる)体を具えたもの
捨象:具体的な形を捨てる=抽象化する
対象(=客体):こちらに相対して存在するもの
自分の向かい側にものを置くのが「対象化」。距離を置いて見る
その結果、われわれは距離をおいて自分を客観的に捉えることができるのです。
アンビバレント:両価性の、両面価値的な
正反対の2つのことを同時に含み持つ状態
例えば、愛と憎しみといった相反する感情などが同時に存在する状態です。
観念(=形而上):観(頭の中で考えたもの)念(まとまった考え)
頭の中で考えついた、まとまった考え
想念:頭ではない心で想ったこと
概念:おおまかな考え、あるものがどういうものか、について一言で説明した言葉
利己主義:自分の利益だけを追求する勝手な態度
恣意的:自分勝手に、思うがままに、偶然的に、場当たり的に
仮借:許すこと。見逃すこと(=容赦)
刮目:目をこすって、よく見ること。注意して見ること。
自己目的化:本来は手段であるべきものが目的とすりかわり、
手段自体が目的となってしまうこと。
本質的:おおもと(=根本的)
造化:自然、天地
肉感的:性欲を刺激するさま。肉体になにかが起こる感じ


<重要語句>
規格化:型に当てはめること。効率は上がるが個性が失われる
レトリック(修辞):表現効果を高めるためのいろいろな技法
言葉をうまく使って文章を巧みに見せる術
生産主義:物の生産に価値をおく考え方。科学万能主義、合理主義へとつながる
実存:人間の存在は合理を超えたところにあるという考え方。哲学用語
主体性や個人としての自覚をもって生きていること
自我:自分という意識


外国語の表現は、一般的に理論的で硬質なものを得意とします。
それに対して日本語は、きっぱりと白黒をつけない曖昧さや、
雰囲気や空気感を漂わせる感性の豊かさに特徴があります。
形容詞は「人や物、あるいは物事の性質や様子を表す」ものですが、
それは、表現に色とりどりの輝きを与え、繊細な陰影を浮かび上がらせる、
いわば魔法の言葉といえるかもしれません。
ただ、残念なことに、最近の日常会話は、
日本語ならではの言葉の機微が影を潜め、単純な言い回しばかりが目立ちます。
周囲を見回してみても、「やばい」「うまい」「かわいい」といった単純なフレーズで何でも表しているようです。

よく、ハッキリしない、曖昧だといわれる日本語表現も、その曖昧さがあるからこそ、
微妙な言い回しができるのです。

面映ゆい:照れくさい、顔を合わせるのが恥ずかしい
やるせない:悲しくてどうしようもない
せわしない:用事が多くて気持ちが落ち着かない様子や、いそがしくてゆっくりした気分になれない
闊達な:伸び伸びと大らかな様子を表している、自由闊達
のびやかな:自由で生き生きとしたさま
磊落:細かいことにこだわらない大胆さ、豪放磊落
うとましい:なんとなく好きになれず、身近から遠ざけたいと思う気持ち
ばつが悪い:なんとなく雰囲気がよくない状況
後ろめたい:後ろ(将来)から振り返れば、きっと心が痛むだろうという思い
間が悪い:タイミングが悪い
いぶかしい:疑わしい、不審に思われる、物事を怪しく思うさま
せいせいした:心がさっぱりする様子
物憂い:なんとなく気がふさいで、憂鬱な思いでいるさま
慈悲深い:人をいつくしみ、情け深い思い
名残惜しい:別れを惜しむ気持ちが強くて、別れるのを辛く思う様子
屈託のない:気になることや心配事がない様子
空恐ろしい:これから先のことを考えると、なんとなく恐ろしく感じること
気忙しい:あれこれと気持ちが急いて、落ち着かないこと
後ろ暗い:心に裏表がある状態
気安い:気楽で遠慮がいらない、心安い
「使いこなしてみたい大和言葉の形容詞」本郷陽二


いやしくも:次にだいたいいい内容がくる
やはり:前に言ったことを「やはりそうだ」、もう一回繰り返すときか、確かめるとき


「綾」とは横糸と縦糸を交互に織重ねる織物が語源となっているそうで、
その他の意味を含むような言い回しを入り組んだ模様の綾に例え、
「言葉の綾」と言うようになったそうです。
微妙な意味あいを表したり、事のついでに付け加えたりする、巧みな言葉の言い回し。


助詞・接続詞・言葉のつじつまを意味する言葉のこと。
「は」、「を」、「が」、「も」、「に」など、語句と語句との間に使用し、
単語同士の関連性を示したり、意味を加える言葉を、一般に「てにをは」と呼ぶ。


言葉の<サイン>を踏まえて<大事なところ>を押さえたうえで、
文章の内容を理解する。
どんなに内容が分からなくても、「〜とは」と定義された言葉がキーワード、
「ではなく」の後にくる箇所が<大事なところ>ということはすぐに分かります。
こうした手がかりを得てから、内容に分け入っていけば良いのです。

文章とは<具体>と<抽象>のくり返しで成り立っている。
抽象化・一般化された部分にこそ、筆者の主張はあります。

「つまり」は、<具体>と<抽象>をつなぐ言葉の<サイン>なのです。

「〜とは」は、言葉の定義をする形である。
定義をするというのは、それだけ重要であり、
このあとの論理展開に深く関わるということを意味します。

ある言葉を強調する際によくカギカッコをつけますが、
この場合も、あえてカッコでくくって、「一般的な意味とは少し異なりますよ」
ということを示す<サイン>として用いられていることがあります。

「どういうことか」の説明には4種類ある
@詳しく掘り下げる
A一般化する
B理由を考える
Cその先の展開を示す

<逆説>とは、一見矛盾しているようで真理を述べた説のこと。
<逆説>は、矛盾する要素を結びつけることで、新しいものを創造する力となる。
「最速で考える力」を東大の現代文で手に入れる 相澤理


簡単に言うと
・言いたいことは、目に見えない
・具体例は、目に見える
すべてに当てはまるわけじゃないけど、こんな風に考えるとわかりやすい。
「国語がニガテな子のための読解力が身につく7つのコツ」長尾誠夫


接続語や指示語は文のつながりを確認するときに大切なことば。
ただし、接続語がないことも1つのヒントなのです。
文と文が接続語なしでつながるときは、
イイカエや説明の関係であることが多いと心得よ。
「全レベル問題集現代文」梅澤眞由起


設問の部分は言うまでもなく本文中で重要な箇所に決まっている。

議論=対話の文章化こそ評論である。

<1>
本文中から、「論理」の入口となる次の表現を探す。
@〜に対して
A〜に比して
B〜と反して
C〜と逆に
D逆接(しかし、だが、けれども、が、等)
E一方〜、他方〜
F反対語(善悪、正反、プラス・マイナス)
G否定+肯定(〜ではなく、〜である)
Hより(AよりB、などの比較)
Iと(AとBとの関係、などの接続)

<2>
<1>で見つけた「対話」をしている2つの「考え」(価値観)に従って、全文を「分ける」。

<3>
<1><2>から、全体を通じて筆者が、「対話」をまとめ、結論づけている部分(メッセージ)を探す。

異なるものを「分け」て、同じものを「まとめ」る。
そして、全体の「対話」の構造をしっかり把握しよう。

「まず」とは、第一の意味であり、「次に」「第二」に相当する部分を探す。

空欄補充ルール@
空欄の前後の文章で書かれている意味レベルを一致させる。
空欄直前直後に指示語、接続詞がある場合、必ずその指示、接続内容を明らかにしてから解く。

空欄補充ルールA
空欄の前後にある助詞、副詞に注意。

空欄補充ルールB
問題文全体の論理(対話)構造を把握して部分(空欄)を決める。

空欄補充ルールC
空欄の後(前)に逆接の接続詞があれば、その後(前)の文脈は重要な手がかりとなる。

空欄補充ルールD
空欄を含む一文は、主語、目的語、述語などの文の構成要素に分解して、手がかりをつかむ。

空欄補充ルールE
対応・対比関係にある空欄は必ず全体の論理構造に従って決める。

逆接(が、しかし、だが、けれども)の後に筆者の本音。

日本語は、助詞、副詞が重要な働きをもつ。

「も」=この前の文脈に同じ並列部分がある。

抜き出し問題=設問の部分と論理的に同格の部分を探していく。

内容真偽判定の設問は、本文中のどことどのような対応関係にあるかを厳密に検討する。

それどころか:相異なる次元での内容を結びつける
それも:同じ次元でつけ加える

「とは」=定義づけの文脈であり、筆者の考えがそこに集約されるキーセンテンスが来る。

「から」「ので」「わけ」「ため」=この助詞のある文は理由を示し、重要である。

傍線部解釈=逆に考えてみると、簡単に正解を得られる場合が多い。

段落の最初に接続語の空欄=まず空欄のすぐ後の文章の意味をとり、
次に空欄前の段落の文章の意味をとり、両者を比較する。

もちろん、なるほど、たしかに(譲歩・賛成)
→しかし、だが、けれども(逆接・反対)
=筆者の本音(本題が来る)

ジグソーパズル(脱落文挿入)
@接続詞はないか?
A指示語はないか?
B主語と述語の対応はどうなっているか?

「こと」=抽象的な対象や状態
「もの」=具体的な対象や存在

「カギ括弧」パターン
@強調
A引用
B同じ語句で、ついているときついていないとき=両者の二次言語の相違を示す
C本来の意味内容をもたず、表面的、形式的であることを示す
例:日本は確かに「民主主義」国家かもしれない。
だが、差別や抑圧の存在する限り、真の民主主義国家とは言えない。

「て」=原因をあらわし、次に結果を導く場合に注意。
「現代文ミラクルアイランド」酒井敏行


どういうことか、説明せよ=同じ内容をやさしく言い直せ

<説明の方法-分析と総合>
@傍線部分をいくつかに分解する
Aその1つ1つに対応する内容を見つける
Bそれらをつなぎ合わせて、一文にまとめる

理解とは、無理矢理自分の思いこみに引き戻す行為ではない。
具体的な表現に基づいて、筆者の言わんとしていることを推測し、
できるだけくわしく分かりやすく言い換えること。

読解・理解=事態をクリアにする→分かりやすい表現+思い込みの前提を入れない

説明=言葉を易しく言い換える+内容を明らかにする

一見抽象的でつかみ所のない話は意外に理解しやすい。
論理的な文章/話の特徴は、きちんとロジックによって展開されているからだ。

文章には情報が詰まっていると考える。
しかし、論理的文章に限れば、その情報は最初に与えた内容で尽きている。
原理的には、一行読んだところで、後は言い換えだから、全部理解できる。
最初に述べたことを超えた情報は、後では絶対に出てこない。
それ以上の情報を後で付け加えたら、それは「論理」にはならない。
これが所謂「文脈を読む」ということの正体なのである。

分からなければ、とりあえず先に進む。
そうすれば、どこかに、ちょっとましな「言い換え」がある。
それを手がかりに当該部分に戻ればいいのである。

論理的な話の進め方の目的は、
「常識とずれた結論を導く」ことにある。
最後でめざましい結果を出すためにある。
「東大入試に学ぶロジカルライディング」吉岡友治


要約では「文章全体の構成」に示した論の展開が「要約文」に出るように組み立てていくとよいのである。
たとえば、「〜という考え方にたった近代科学は、いま〜という問題を起こしており」、
そのため科学はその考え方を改め、今後は〜をなすべきである」というようにまとめていくと、
ひとまず合格点の「要約文」ができるだろう。

段落の論旨をつかみ、段落の関係をつかみ、そしてやっと文章全体の構成を見通し全体の論旨をつかむ。
これが、文章を「読みつなぐ」という具体的な作業である。
「現代文と格闘する」


東大の現代文の試験で問われるのは、たった2つのことだけ。
「どういうことか」
「なぜか」
このシンプルな2つの問いに答えることが、
「ロジカルに考える」ということなのです。

一見「難しい」と感じられる文章も、感覚ではなく、「フレーム」に当てはめることで、
シンプル(論理が明快)な構造で成り立っていることが分るはずです。
そうなると、難なく理解できるようになります。

「否定」とは、全体(U)における、ある集合(A)以外の部分(Aでない)を指摘する言葉です。

「変化」の本質は「否定」なのです。

「どういうことか」を説明する問題は、
「傍線部のある一文」の分析からスタートしていきます。

文章には一見「命題」の形には見えない、隠れた「条件法」が存在します。
それをきちんと見抜くことが、「ロジカルシンキング」をするうえで重要になってきます。

「PならばQ」
逆:「QならばP」→必ずしも真ならず
裏:「PでないならばQでない」→必ずしも真ならず
対偶:「QでないならばPでない」→必ず真

「なぜか」という問題は、まず傍線部または傍線部を含む一文に「飛躍」がないかを分析します。
「なぜ」と問われたら、まずこの「飛躍」を発見すればよいということになります。

設問に「自分のことばで」という条件がある場合は、
「具体例」や「比喩」を一般的表現に言い換えればよいのです。

<文章の要約>
筆跡には他の個性とは異なる自由と洗練性や変幻性がある。
その筆跡の個性は芸術にまで高められていく可能性がある。
詩人たちが詩作品を書きしるすときの筆跡は、芸術家を目指しているわけではないが、
美しさの芽生えがあり、また詩作品の美しさを残す手段ともなっている。
そのような矛盾を持つ詩人の筆跡は、誰にも知られずに消えていく。
「東大現代文でロジカルシンキングを鍛える」柳生好之


一文で一段落が構成されている場合
@これまでの内容まとめている
Aこれから述べること(問題提起、話題提示)を表している
という2つの場合が考えられる
「基礎から学べる入試現代文」青木邦容


のだ、のである:後ろから前を<説明>する働きをもっている

<論理>とは、順番に考えていけばわかるような筋道のことをいう。
「やさしく語る現代文」田村秀行


名詞の使われ方には客観性がなく、読解の際にこれに頼ってはならない。

現代文読解でまず必要なのは、助詞・接続詞・指示語のような、"つなぐ"働きをする言葉である。
「田村の現代文講義1」田村秀行


国語ができる子は、理解力がちがうのです。

小学3年生以前:漢字の学習をしっかりと!
小学4年生:言葉の正確な意味を教える
小学5年生:問題をとにかく丁寧に解かせる
小学6年生:秋以降は、いよいよ過去問に挑戦!

物語:登場人物
論説文、説明文:話題
〇印をしながら読む

物語:人物の気持ち、大事なできごと
論説文、説明文:筆者の考えがまとまっているところ、重要文
随筆:筆者の感想
これらの着眼点にはー線を引きます
「国語が得意科目になる印つけ読解法」藤岡豪志


新聞は時事問題が中心でしょう。そして現象面しか書いていないのです。
そんなもの、いくら読んでも力はつきません。
「天声人語」を含めて、その日その日の現象的な出来事を書くのが新聞です。
だから、絶対試験に出ません。
現代文や小論文のテキストでは、必ず、現代の重要な問題について、
何か本質的なことを筆者は言おうと思っている。

硬い言葉だけ見ると、それだけで拒絶反応を起こして、「わあー、難しい。嫌だな」と思うのです。
ところが、実際は逆なのです。
こういう言葉が出ると、その言葉1個でも文章の内容が分かってしまうことが多い。
だから、すごく楽なのです。
「早わかり入試頻出評論用語」出口汪


子どもの場合は、多少強引にでも背景知識を増やすための詰め込み教育のようなものが効果的だと言える。
これを小学生レベルで行うとすると、やはり中学受験用の勉強をさせるのが一番である。
実際に受験をさせるかは別にして、
受験用の勉強をすることで子どもたちは基礎的な知識の詰め込みを徹底的にやらせることになるからである。
とくに国語の勉強にこだわる必要はない。
むしろそれ以外の科目の知識の詰め込みを徹底的にやることが大事なのである。
これが子どもたちの知識なり語彙なりを圧倒的に強化する。
とくに効果的なのは社会科の勉強で、一生懸命に勉強した子どもは、
歴史や現代の諸問題に関する用語をたくさん覚えることになり、
それによってハイレベルな文章を読めるようになるから飛躍的に国語力が向上するわけである。
中学受験用の社会の勉強で背景知識を身につけると、新聞を読むことができるようになる。
仮に小学生レベルで新聞の簡単な記事が読めるようになるだけでもたいしたもので、
たったこれだけのことでもまわりの子どもとの差は歴然である。
新聞をふつうに読めるようになった程度のことでも、
大人の仲間入りをしたという大きな喜びを感じる。
その達成感や誇らしさが、さらに上を目指す勉強の動機づけにもなる。

「読解的応用力」として求められているのは、文章と図表のセット、
あるいは図表だけからなにかを読み解く能力も含まれている。

世間の人たちは、イメージや先入観というものに翻弄されている。
読解力とは、イメージや先入観を払拭し、
純粋に客観的になにが書かれているかを把握する力である。
文章の論旨を正しく客観的に把握する能力を磨く必要がある。
それは端的に言えば、「要約力」にかかっていると言ってもよい。

要約というのは、論旨の把握につながるものなので、
これを行うことはそのまま読解力を培うことのトレーニングになる。

フランスの人はなにかを主張するときには必ず3つの根拠を示す習慣がある。
自分がなにか主張したいことがあれば、必ずそのことの正当性を裏付ける根拠を複数用意することである。
そのようなことが習慣として身についていれば、
思いついたことを思いついたまま書いたとしても、
それなりに論理的な文章が書けるようになるにちがいない。

中学受験用の勉強は、様々なトレーニングになる。
たくさんの漢字を覚えたり、指示代名詞の指す言葉を探すことで読解力を磨いたり、
問題文を読んで論旨を制限字数内で書くことで短い作文の訓練ができるという具合である。
数学では数多くの計算問題を行うことで計算が速くなるし、思考力は飛躍的に向上する。
理科や社会などの勉強は知識の幅を広げることにもつながる。
「国語力をつける勉強法」和田秀樹


巷やネットに様々な情報が溢れ、
その気になれば誰でもいろいろな情報に触れることができる本格的な情報化時代の到来によって、
国語力の高い人が圧倒的な物知りになれ、それが能力として評価され、
なおかつビジネスチャンスにつなげることができるのが現代なのである。

企画書にまとめて客観的かつ論理的にまわりにアピールできる人のほうが強いのである。
レポートをまとめる能力があるとないとでは評価がまったくちがってくるのである。

ハイレベルなものを考えるときは、日本人なら日本語で考えたほうがいい。

人間の思考力は国語力に左右されるということである。
高度なことを考えるには、やはり高度な国語力が必要になるのだ。


言葉と違い、映像は理解し、思考し、整理したりする作業には不向きである。
映像情報は受け手を受動的な立場に追い込んでしまう。
映像情報は受け身の立場でも享受できて、能動的に考える必要もない。

活字文化は能動的である。
目の前の視覚的に単調な活字を拾って、頭の中で論理を構築する。
小説を読むときは、頭の中に現実と異なる世界や登場人物を創造する。
読書を日常的に行うことによって、
私たちの頭脳は無意識のうちに言語訓練を行っているのである。

商品は瞬時に消費者に印象づけられなくてはならない。
感情語と映像と音声、あらゆる手段を使って、感覚に訴える。
「出口汪の日本語トレーニング」


空所問題では、選択肢を何となく探していると思います。
でも、やることは決まっている。
意識しなくともできるように、言葉のつながりを考えるんです。

実はわれわれが使っている言葉というのは、ほとんどがイコールの関係と対立関係、
この2つの規則を使って世界をとらえているんです。
それさえ分れば、どんなに難しい文章もすごく楽に読める。

抽象というのは、共通点を抜き取ることです。
「具体-抽象」を行き来する、これが論理の世界です。

言語論というものが入試でものすごくはやっていまして、
その中にかならず出てくるテーマが抽象に関してです。

自然言語:おおざっぱ、あいまいだから、コミュニケーションができる
人工言語:かならず定義づけをして、1つの言葉に1つの意味という使い方をしていきます

論理的によむにはどうするか。
命題(主張、言いたいこと)を探して読んでいく。

意識しているうちは、またそういった言葉の使い方を自分のものにしていない。
やがて意識しなくても、自然と正確な言葉の使い方ができるようになったとき、
初めて身についたといえる。

命題というのはいくつもあるんです。
筆者が部分文で主張したいこと、これが命題。
文章全体でいちばんいいたいことは「主旨」です。
「メキメキ力がつく現代文」


要点はわずか数行である。
その要点さえつかまえることができたなら、それがたいてい設問の答えとなる。
あるいは、その要点を整理し、組み立てたなら、要約文が完成する。

筆者が質問を投げかける場合がある(問題提起)
そのときは筆者自身の答えを文中から探し出すこと。
それが筆者の主張となる。
「システム中学国語公式集」


「象」というのは「何かまとまった形」の意味です。
象形文字の「象」でしょう。
「にんべん」をつけると「像」、人の形です。
「対象化」というのは、距離を置いて見ることなんです。

日本人には、もともと「対象」という意識が非常に乏しかった。
日本人は自然を「対象化」しない。
それどころか日本人は自然と一体化しようとした。
日本人にとって、自然は内に感ずるものなんです。

西洋人はあらゆるものを「対象化」していきます。
その結果、自然の規則性・法則性を発見する。
そして、その規則・法則でもってあらゆる自然現象を説明しようとした。
こうして自然科学が生まれた。

類似したものを集めて、また言葉を与えていく。
じつはこの共通のものを抜き取っていく言葉の働きを、「抽象」といいます。
「抽」は「抽出」、抜き取ること。
共通のものを抜き取ることが、本来の「抽象」の意味なんです。
それがさらに進むと、「象徴」になっていく。
象徴:抽象的な概念を、より具体的な事物や形によって、表現すること。シンボル
「徴」は印。

学問というのは、具体から抽象への世界です。
「メキメキ力がつく現代文」出口汪


私たちにとっては、自分の身体は遠い存在だ。
「評論入門のための高校国語入試」


人間はホモ・サピエンスであると同じ程度に根源的なホモ・ルーデンス(遊戯者)である。
どんな非人間的状況の中でも人間は人間らしさを失わないための、必死の工作を行う。
人間は現実が貧しいほど、ささやかな夢に酔い、はかない遊びに招かれる。
「人間の限界」霜山徳爾

外国は二者択一、一元論。西洋人は許さない、不寛容。
一元論は明確、平面的。
日本はどちらも認める多元論。寛容で、何でも許してしまう。
多元論はあいまい、立体的。
たった1つの価値基準が世界中を支配するようになったのが近代社会。
「日本語の論理」外山滋比古<文化論>

「正義」の状態が損なわれたとき、回復をはかるやり方として
応報主義:「目には目を」「やられたらやり返せ」という同じ損害を与えて傾いた天秤を平行にする
補償方式:自分が蒙った損害の補償を求める
今日では教育刑・人権派が主流になる。
犯人の人権を尊重して家庭環境等を情状酌量し環境を変えることによって更生させる
筆者の主張:「目には目を」の応報の原理には否定できない重さがある。
「経済倫理学のすすめ」竹内靖雄

法律家と一般の人びとの権利のイメージには、ズレがある(A)
法律家:厳密
一般の人:広い
だから互いに歩み寄り、ズレを解消するべきだ(B)
「権利という言葉」田中成明
「高1からの出口現代文講義の実況中継」



西洋:噴水(噴き上がる水) 空間的な水、目に見える水
日本:鹿おどし(流れる水) 時間的な水、見えない水
春夏秋冬、そして、朝昼夜と、あらゆるものを時間の感覚の中で捉えようとするのは、
日本人独特の自然観である。
「水の東西」山崎正和<文化論>
「やりなおし高校国語」


日本で最初に誕生した都は盆地にあった(A')
アラブ:閉鎖的な空間をこしらえている建築
西洋:開放的で上にのび横に拡がる空間を意識した建築
日本人にとって都市や建築は身に着けて動きまわる衣装のようなものであった(B)
山崎正和の文章

現代は情報社会で、われわれは多くの情報を「知っている」
「知る」ことでかえって「考えなくなる」(A)
事実を「知った」上で、「考える」ことが必要だ(B)
「正しく考えるために」岩崎武雄

触れる行為は単に事実を確認する行為ではない。
覚えた驚きや感動により人の感性を広げ、より豊かな生き方を可能にしてくれる行為である。
「目を閉じて心開いて」三宮麻由子
「レベル別問題集中学生版基礎編」



携帯やパソコンで簡単につながる。
つながっていないと落ち着かない「接続狂」の時代だ(A)
現実の世界:生身の相手と直接つながるのが難しい
ネットの世界:いとも簡単に誰ともつながることができる
個々人が時流に流されず、自立することが肝要だ(B)
「『接続狂』の時代」高橋郁男
「新聞で鍛える国語力」町田守弘


記述
多いのは名詞の形で答える形式。
こういう問題の答え方は、
1.まず、名詞を後ろに持ってくる。
2.形容詞・形容動詞は、そのままの形で上につける。
3.動詞は主語とくっつけて前に持っていく。
4.主語は「が」か、「の」に変える。
例「昨日母が駅で買っておいてくれた新幹線の指定席の乗車券」
「父が物置から持ってきたグラスファイバー製のかっこいい釣りざお」
「これ一冊で必ず国語読解力がつく本」後藤武士


論理的思考とは、難しいことがらを「単純化すること」なのです。
論理的思考力とは、
「言いかえる力」「くらべる力」「たどる力」
たったこれだけです。

論理的思考力とは何か?
それは、「バラバラの考えや言葉を整理する(関連づける)ための力」です。
言いかえる力とは、「抽象化」と「具体化」の力です。
くらべる力とは、「対比関係」を整理する力です。
たどる力とは、「因果関係」を整理する力です。
これは、一見バラバラに見えるもののなかに、「結びつき」を見つけ出し、整理する力です。
文章で言えば、「原因と結果」、つまり「因果」の結びつきをたどる作業です。

発信者である筆者や作者の感情・イメージ・意見を、受信者である読者(子ども・生徒)は、
本当にありのままに受け止めることができたのか?
それを確かめたいから、あなたが受け止めた内容を、
別の言葉や表現で「言いかえて」ごらんなさいーというのが、読解問題の本質なのです。
「60字以内で説明しなさい」といった記述式の問題は、「言いかえる力」をストレートに試す問題。
「15字以内で抜き出しなさい」といった問題は、
発信者自身が「言いかえて」いる部分が文章中にあるから、それを見つけなさい、という問題。
「ア〜オのなかから選びなさい」という選択式の問題は、
出題者によってすでに「言いかえられた」選択肢のなかから、
発信者の伝えたいことに最も近い内容を選びなさいという、間接的な「言いかえ」問題。

どんな個性のある文章も、抽象と具体の間を往復しながら書かれています。
すべての文章は、「言いかえ」の連続でつくられているのです。

主語・述語を見つけるために不可欠な技法。
@まず述語を見つけること
A述語をもとに、「何が?/だれが?」と自問自答すること

選択肢は本文の言いかえである。
選択肢の9割が本文の言いかえであると言っても過言ではありません。

「くらべる力」は、"先を読む力"をも与えてくれるのです。
「これは、何かとくらべて書かれているんじゃないかな?」
「きっと何かと対比されているはず」というような観点が自然に生まれてきます。

「たどる力」は因果関係。
より高い「客観性」があるかどうかによって、因果関係は決まるのです。

「だから」「なぜなら(どうしてかというと)」に置きかえて「逆にたどる」チェックをすること。
「原因」→「結果」のパターン
宿題を忘れた。だから、しかられた。
「結果」→「原因」のパターン
しかられた。なぜなら、宿題を忘れたからだ。

物語というものは、「味わい」を前面に押し出しながらも、
その背後に「論理」を隠しもっています。
その見えない駅・見えない線路を「たどらせる」のが、物語の読解問題であると言えます。
状況を抽象化・名詞化して言いかえる力が、同時に試されています。

物語文の読解とは、あくまでも、
「バラバラに思えるストーリー展開を、筋道をたどりながら整理していくこと」が目的です。

物語の文章中に書かれているのは通常、「事実(できごと)」と「言動(セリフ・行動)」だけです。
「心情(気持ち)」がはっきり書かれていることは、ほぼありません。
「事実」と「言動」をもとにして、書かれていない「心情」を自力で導き出す必要があります。
ポイントは、心情を「ひとことで」表現してみるのです。
安心、希望、信頼、積極的な気持ち、落ち着き、満足、優越感、好感……
不安、失望、疑い、消極的な気持ち、あせり、不満、劣等感、嫌悪感……
心配、いらだち、期待、驚き、呆然……

バラバラの無秩序状態にあったお子さんの個性的な考えは、
「言いかえる力」「くらべる力」「たどる力」という3つの型・技法を利用して文章化することで初めて、
他者にも理解できる文章としての輪郭をもつことができます。
「本当の国語力が驚くほど伸びる本」福嶋隆史


<根拠>の接続詞 
前が根拠となって後へ
だから
したがって
ゆえに
そこで

前の根拠は後にある
というのも
なぜなら

<イコール>の接続語 言い換え・要約
つまり
要するに
すなわち


<逆接的>接続語
後のほうが大事
けれども
しかし
だが

前のほうが大事
もっとも
ただし

現代文とは、君たちがどれだけ筆者の論理を理解したかをためすものです。
論理力というのは何か?簡単に言えば、筋道を立てて物事を理解する能力。
現代文で問われるのは、なんと9割が論理力です。

いちばん言いたい、たった1つのことを「主旨」(または「要旨」)といいます。
さらに、これを語句に縮めたものを「主題」とか「題」という。

評論文を読むって、筆者の立てた筋道を理解することでしょう。
筆者の立てた筋道を理解して、筆者が言おうとと思っているたった1つのことをつかまえる。
これが現代文で求められる能力なんです。

@主旨(要旨)
筆者が一番言いたいこと。
A大意
「主旨」+「主旨を述べる筋道」。本文全体の内容を縮小要約した「あらまし」。
B主題(題)
主旨を語句の形に縮めたもの。

覚える要素がない分、筆者の立てた筋道をどの程度正しく理解したかをそのまま得点化するのが現代文。

論理展開のパターン@
Aの繰り返し A→A'→A
論理展開のパターンA
A→B

次の文章を読んで、後の問いに答えよ。
「次の文章の中から答えの根拠を探し出し、設問に答えよ」ということ。

あらゆる問題は、文中に答えの根拠がある。
文中にないものは一切無効である。

筆者の主張は、形を変えて何度も繰り返される。
論理的だということは、同じことを何度も繰り返すことなのです。

書かれている内容や意味は全部違うけれど、論理という観点から見れば、
たった1つのことを繰り返していると言える。

「繰り返し」のパターン@具体例・体験・引用
「繰り返し」のパターンA比喩

普通、筆者が言いたいことは普遍的なものです。
普遍的ということはだいたい抽象的になりがちです。
「高1からの出口現代文講義の実況中継」出口汪


筆者の主張が日本にある限り、「対立関係」を意識しなければならない。
次には、必ず話が日本に戻ってくるはずである。
「やりなおし高校国語」出口汪


入試問題は自分で選べないので、否応なく様々なテーマ、価値観を持つ、
しかも、選りすぐりの文章に対峙せざるを得なくなる。
それが試験問題を解く醍醐味なのだ。
「センター現代文で分析力を鍛える」出口汪


小説を楽しむためのコツは、
時間軸を気にしながら読むということだ。
「やさしい国語読解力」後藤武士


段落と段落の関連の仕方
@前の段落にもう一つの同じような内容を付け足している
A前の文章をさらに詳しく説明する(原因、理由、根拠などの説明)
B説明するための例を挙げる
C逆の事実、もしくは逆の意見を述べる
Dまったく新しい話題に変わる
E前の文章をわかりやすくまとめる

「物語文」ではまず、
@お話の中で何かが起こります。つまり「何かの出来事(事件)」が起こりますのでそれを読み取ります。
Aその出来事や事件に対して登場人物たちが反応します。
登場人物が「どのように行動し、どんな会話を交わしているか」ということは
「物語文」の読解における「答えの大きな手がかり」ですので、ここは絶対におさえておきます。
Bそれによって登場人物の気持ちが動きます。このことを「心情変化」といいます。
登場人物たちは、さまざまな出来事を経験し、人と触れ合うことで気持ちが変わっていくのです。
必ず、うれしかったり悲しかったり怒ったりといった感情が動いています。
「物語文」というのは、この出来事・行動・セリフ・気持ちで場面が構成されて話が進んでいくのです。
特に大切なのは「心情変化(気持ちがどうのようなきっかけでどう変わっていったのか)」です。

中学入試の「物語文」の読解問題においては、
毎年のように頻出している重要ポイントは間違いなく「人物の心情」と「心情変化」です。

設問を読む際には必ず「心の中で音読」することと「重要な部分に線を引く」ことを指導しています。
また「傍線部分」の主語・述語は○で囲んでおく。
設問を正確に読み取ることは、読解問題で得点を稼ぐための急所と言えます。
「『答え探しのワザ』で勝つ!」早瀬律子


国語力を上げるために必要な力5つ
@最後まで文章を読み切る力
A客観的に文章を読む力
B文章を要約する力
C文章を読むための文法力
D語彙力

国語が苦手な子の約半数以上は、
文章を最後まで読まずに設問に答えていました。

文章を読むときには「どう思ったか」ではなく
「何が書いてあったか」を意識していくことが重要なのです。

文章を読むうえで最も大事な文法は、主語・述語、接続詞、指示語の3つです。
@主語・述語
文章の内容を正しく理解するには、しっかりと主語と述語を意識して読むことが大切です。
A接続詞
極端なことを言えば、接続詞にさえ注目していれば、文章の流れを読み取ることが可能です。
B指示語
国語の苦手な子の特徴として、「指示語の指す内容がわからない」ことが挙げられます。

本当の語彙力とは、知らない言葉が出てきたときにどうやって対処するか、
つまり「知らない言葉への対応力=語彙力」ではないかと私は考えています。

大事なのは、「知らない言葉が出てきても、動じることなく先に進むこと」です。

読解問題というのは、必ず本文(問題文)の中に解答が書かれています。
まるまるではないとしても、「答えの根拠」となる文章が存在します。
読解問題で大事なのはその根拠になる文章を「探す」ことです。

国語の得意な子は答えを探し、そうでない子は答えを考えているというわけです。

国語のやり直しでは2つの理由を見つけなくてはいけません。
1つ目は「解答の根拠は本文のどこにあるのか?」という正解の理由です。
2つ目が「自分は何を勘違いしたのか?」、つまり間違えた理由です。
なんであれ、間違えた理由をはっきりさせることが重要です。

設問の条件には、多くのヒントが隠されています。
設問条件を丁寧に拾っていくことが正解にたどり着く近道になりますので、
しっかりと習慣づけていきましょう。

傍線部にこそ解答のヒントが数多く隠されていますから、
傍線部をしっかりと読むことが正しい解答を出すための第一歩です。
@傍線部が引かれている箇所だけでなく、「1文すべて」を確認する
A傍線部が長いときには「主語と述語」の形に直してみる
B傍線部に指示語が含まれていたら「指示語がさしているもの」を確認する
C傍線部が引かれている「段落」を最後まで読んでみる

選択肢には、「絶対的に消せる選択肢」と「相対的にしか消せない選択肢」が存在します。
相対的にしか消せない選択肢というのは、間違ってはいないけれども、
正解の選択肢に比べるとやや説明不足だったりする選択肢です。

最後の2択に迷ったら、必ずもう一度設問を読み返してみて、
「何が問われているのか」を確認してみてください。

抜き出すときは文末から数える。
文末は設問に対応した形になるようにすればいいので、文頭に比べ判断がつきやすいです。

設問対象の人物の「会話」「行動」を探す。
このルールを意識して設問に取り組めば、
「心情」に関する設問にはほぼ答えることができると言ってもいいと思います。

見直しの確認ポイント
@問題条件に合っているか
A空欄補充・指示語問題では、必ず当てはめてみる
B選んだ選択肢と本文をもう一度突き合わせる
本当に「本文に書かれているか?」を突き合わせることを忘れないように。
C記述問題の文末は正しいか
「『音読』で国語の成績は必ず上がる!」齋藤達也


取り上げられている題材は違っても思考方法は同じだと感じたら、
もう力が付きはじめた証拠である。

中学入試国語と高校入試国語はレベル的にも素材的にもかなり近く、
大学受験国語だけがレベル的にも素材的にもまったくかけ離れていると断言できる。

高校入試国語の小説で繰り返し出題されるのは「少年(または少女)が成長する物語」である。
それが教育の目的だからである。
ただし、高校入試国語にはもう少し幅があって、単純な成長物語だけが出題されるわけではない。
そこで、自分なりの小説の読み方を把握するために、小説から取り出した物語を一文に要約する練習をしておくといい。
基本型は2つある。
1つは「〜が〜をする物語」という型。これは主人公の行動をまとめたもの。
もう1つは「〜が、〜になる物語」という型。これは主人公の変化をまとめたもの。
少年と河野さんが心を通わせる物語。
聡とみつ子が兄弟になる物語
信夫が約束を守る物語
正明が一生の目標を得る物語
「私」が母の寂しさを分かる物語
少年が母から元気を貰う物語
「僕」が祖母に人生の写真を撮って貰う物語
ケンが祖母を受け容れる物語
弟カズヤが、自立する兄マサトに近付こうとする物語
誠二が角力で兄にわざと負けたことを見破られる物語
子供たちがヨット完成の喜びを味わう物語

身体は登場人物が意識していない「気持ち」を語る。

人間の「気持ち」など、どのようにでもなり得る。
殴られて悲しい時もあるし、
殴られて腹を立てる時もあるし、
殴られて嬉しい時だってあるかもしれない。
その時々の状況が「気持ち」を決めるのだから、
感情移入などしたらすべてを「正解」にするしかない。
しかし、国語で答えるのは、こういう物語だったらこういう気持ちだろうという、紙の上の「気持ち」だ。

「描写」とは「物語の時間が進まない記述」と定義されている。

父は自立した自分がこれから参加する社会の象徴であり、
母は自立した自分がこれから去っていく家族の象徴である。
だから、子供にとって、父はいま乗り越えなければならない存在として、そこにいる。
しかし、母はもう乗り越えてしまった存在として、あそこにいるのである。

中学入試国語に出題される友情には法則がある。
だいたいにおいて<形だけの友情/本当の友情>という二項対立が隠されていて、
主人公とその「友人」が「形だけの友情」から「本当の友情」へと移っていく動きが物語を作っていることが多い。
「小説入門のための高校入試国語」石原千秋


正しく読むために
1.言葉を映像に転換する作業を怠らない
2.「疑問(=不測の情報)」を抱きながら、その解決を目指して進む
3.文と文の関係を絶えず意識する
4.先の見通しを立てながら(=先を予測しながら)進む
5.「本道」か否かの判断をしながら、読みに緩急をつけていく
6.わからない語句に出会ったらそのつど辞書を引く
7.制限時間を設けない。時間を費やし、隅から隅まで理解できたという境地にまで持っていく。

わかったことと、わからないことを確認する。
そして、わかったことを手がかりにしながら、わからないことの解決を目指す。
これが読むということです。

小説だとしても入試問題を扱うときには文章の忠実な理解に努めてください。
「現代文読解講座」鈴木信一


「次の文章を読んで、あとの問いに答えよ」→
・現代文の解答の根拠はすべて本文中にある。
・本文に書かれていないことは一切無効である。

現代文は論理的思考能力を問う教科である。
したがって、漠然とした印象のもとに感覚的、主観的に解いてはいけない。

段落に番号が打ってあったら、設問を先に見る。
→「整序問題」の可能性大。

・「空所問題」は空欄、傍線部の前後をおさえるのが鉄則
・特に接続語、指示語に注目!

選択肢が2つ残ったら、相違点を見比べて本文で決定する。

「入試評論文」の特徴
・「結」「結」「結」の構造を考える
→重層的に読む
・「個人言語」で書かれている
→文脈で言葉の意味を規定する
→その際、指示語、接続語に注目!

筆者の主張は、形を変えて何度も繰り返される。

評論文の構造
A筆者の主張→A'具体例・体験・引用→A''比喩
比喩というのは、筆者の主張をもう1回、感覚的に分かりやすいものに置き換えて、繰り返すこと。
なぜ筆者は比喩を使ったのかといえば、実はAということを印象づけたいために繰り返しただけ。
結局、傍線部というのは、Aの繰り返しなんだから、"本文からAを探しなさい"ということなんです。

入試で問われるのは常に本文に書いてある"客観的な事実"です。

本文中に書いていないことを含む選択肢は、無関係で、消去する。

選択肢に例外を許さない強い言葉があれば、イイスギの可能性がある。

長文の選択肢の場合は、一点に着目して解く。

文章を"論理的につかむ"
@人間は皆先入主を持っているから、客観的に文章を読むということは不可能である。
Aだから、自分の頭を信用してはいけない。
B入試問題の文章は、論理的である限り1つの結論・主張(A)を形を変えて何度も繰り返す構造になっている。同じ主張を反復しているのだから、それらの主張を重ねて解釈しなさい。
Cこの作業によって、先入主がおおい隠されていた影の部分が光の部分と重ね合わされ、
そこではじめて筆者の主張が正しく把握できることになる。

言葉を"文脈で固定する"
@言葉というものは所詮、個人言語であって、一人ひとりの感覚や知識の度合いによって様々な使われ方をするし、また状況や場合によっても揺れ動くものである。
Aだから、筆者の個人言語を読書の個人言語で理解しようとしてはならない。
筆者の言語は筆者の言語の中でつかむということ。
Bそれはとりもなおさず、文章の前後関係、つまり文脈から言葉の意味をつかむということである。
「現代文講義の実況中継」出口汪