〜ゆめおりのはじまり〜


 『時のうてなにて』


 うてなとは、過去と未来が見渡せる高台のこと。
 夢の世界でならば、この場所に立ち、世界を見渡すことが出来る。

 わたしの人生。それは私の世界そのものを指す。
 世界の見方って、人それぞれで人の数だけ世界が有ると思う。
 ある一つのものを無数の目が見つめ、それが世界を作っている。
 それが「時の支配する世界」の有り様だとわたしは思っている。

 見方と言えば、例えばカエルの見る世界を思い浮かべることが出来るだろうか?
 カエルは動いているものしか見ることが出来ないという。
 その世界を想像することは酷く難しい。
 同じ物を見ていても一緒に見ていた人はわたしと全然違う見方をしていた。
 ということは、日常生活でよくあることだと、わたしは思う。

 高校時代にお世話になった保健室の先生の一人が言っていた。
「人の人生というのは、貴方たちくらいでも書こうと思えば、
 一冊の本になるくらい色々経験しているもの。
 ただ、書こうとしないだけで、振り返ったりしないだけで、ね」

 どんな稚拙な文章でもある程度読めるカタチであれば、
 その人の見てきたものを追体験あるいは想像できるものです。
 だから、長ったらしいと評判のわたしの文章もそれなりに「ウェイシャン」という
 人間がどう言う風に毎日を感じ、生きているか。
 そして今、これを見ている人たち、一人一人の世界の瑣末な脇役として
 過ごしているかを感じていただけると思う。

 わたしはこれまで日記を何年も書いてきました。
「千年の空と海」はインターネットで書く長文日記の集大成。
 そこで思ったのです。
 これまでのわたしの生きてきた道をほんの一部だけでも文章としての、

            「わたしの世界のカタチ」

 として想像してみたらそれはどんなものになるのだろう、と。
 その道は多くの人々同じように決して楽では有りませんでした。
 此処まで来るのに、何かに出会ったり、別れたりを繰り返して此処にいます。
 多くの人に頂いた想いの欠片を寄り集めたものがいまのわたしであり、
 おそらくわたしも多くの人に自分の欠片を与えているのだと思う。

 今から語るのは、わたしの存在の代理人「神代祐弥〜くましろゆうや〜」 を主人公にした
 大きな世界にたゆたう三つの小さな世界の物語。
 わたしをわたし足らしめる沢山の人たちと織り成す物語。
 本当のお話に夢と物語らしい飾り糸を織り込み、雪月花という一枚の布にしたもの。
 わたしは小説を書く人としても、織り手としても素人なので、多分出来は良くない。
 ともすれば、皆さまにお見せできるものではないかも知れない。
 けれど、興味のある人だけでも見て欲しいって思う。
 わたしを見てって言うのは根源的欲求の一つ。
 誰にも知られず埋もれる物語となるであろう、わたしの思い出たち。
 そんな思い出の中から、特に印象に残っている三つの時期を抜き出し、
 時期別に古い順から「花姫」「月姫」「雪姫」と分けて話を進めていく事にする。
 最後まで織り続ける事ができたら良いです。どうか見守っていてください。

            「千年の空と海」管理者
                 ウェイシャン・ヒュプノスダイム

    ★お話やスタンスの都合上、一人称がそれぞれ違いますので読む時は
     見逃しつつ、ご注意ください。

    「夢織」の予定+進捗状況 2004年3月現在

    雪姫 〜夢の泡沫、一滴〜
    進捗状況 設定と曲目紹介(序章)のみ

    月姫 〜彼我の零距離、キミとボク〜
    第1夜〜第13夜まで完成。
    雪姫を始める上で欠かせない『彼女』の存在をほんの少しだけ明示。
    今後、大幅改定の予定。

    花姫 〜雪割桜、始まりの終わり〜
    進捗状況 サムネイルのみ

    そして、区切りの物語「雪月花」に向かって。

   ※「夢織」シリーズは一部を除いてすべての設定を再構成したフィクションであり、
    実際の出来事、人物、場所とは一切関係ございません。