第5章 ドーン
「うっ、」
いつのまにか眠っていたようだ。いつの間にか見張りがいなくなっていた。
ドーン
何かの音がした。
「なんだ。この音は」
ドーン また音がした。すると牢屋の扉が勝手に空いた。
「これはチャンスかも。さっさと逃げるか」
僕は、見張りの机の上にある自分の荷物を持って逃げ出そうとした。
ドーーン 部屋を出るとさっきより大きな音がした。それといっしょにかすかな悲鳴も聞こえた。
「何が起こってるんだろう………。でも僕は何か疑われていたからな。ここはさっさとににげたほうがいいかも」
僕は音と逆のほうに向かって走り出した。相変わらず後ろから音は聞こえていたが、誰とも会うことなく街の門までやってきた。しかし門が閉まり出した
『キンキュウジタイハッセイ……キンキュウジタイハッセイ……モンヲシメマス』
門が閉まってしまった。僕は門の前に立ち尽くしてしまった。
「くそっ。逃げたことがばれたか……どこに逃げよう」
僕が次の行動を考えようとしていたとき、後ろから凄い音がした。
ドーーーーーーーン
ビックリして振り返った僕は、更に驚いた。なんとこの街の象徴である6本の煙突が5本になっていた。
「何が起こってるんだ」
「何って爆発に決まってんだろ」
「えっ……」
門の上から声がした
「こんな大変なときに逃げるんじゃないよ」
それはベルクと呼ばれていた男だった。彼は頭を掻きながら言った。
「お前、銀細工職人って言ってたよな……ちょっと手伝ってもらえるかな」
「はあ………」
僕はまたさっきの場所に戻ることになってしまった。