男×娘。短編集
m-seekにて、2003年7月17日より、新企画“男×娘。”短編集が開かれた。
第十二回短編コンペの直後という、タイミング的にはかなりよくない時期であったにもかかわらず、二十二作の応募を集め、それなりの盛り上がりを見せている。
テーマは、男×娘。というだけで、従来の短編コンペのように、一ワードテーマは用いられていない。
今回の投票形式は、全作品に五段階評価を通知表形式でつけるというものだった。
優勝作は、デビュー前の飯田と、その同級生の心の通い合いを描いた“雨男”。
懐かしさをさそう現在の文体と、記憶の中の過去の対比が切ない物を思い起こさせてくれる。
二位には、これもデビュー前の松浦と、その幼馴染を描いた“夕暮れ時の過現未”が入った。
こちらは、一般人と芸能人の距離、のようなものが描かれ、主人公の寂しさと強さが伝わってくる。
三位には、「オレは将来、なっちに介護してもらうんだ!」という作者の願望が生み出したという“アンジェラ/ス”が入る。
そして、四位にようやく、ああ、男×娘。なんだなあ、と思わされるような、“ハーフパンツ”が入った。
また、五位には、ハーフパンツがブルマなら、こちらは黒いパンツが決め手となっている“初めての不良”が入っている。
イケメン賞は、夕暮れ時の過現未が受賞した。
今回は、どうしても男×娘。というテーマで書きたい! という強い願望で始まったものと思われていたが、実際にふたを開けてみると、どちらかというと、変わったテーマだし、お祭りだから参加してみよう、という形で出品してきたのではないか? というものが目だった。
また、印象だけであるが、作者過多で読者が少ないなあ、とも感じた。