NO.011 Key Word: 『台風接近!』



 台風11号接近に伴い、社は緊張感とも興奮気味と言える一種、異様な雰囲気に包まれている。確かにこっちの人にとっては「台風」は珍しいモノなのかもしれない。ましてや今回の様に大きい台風は。
 なんでも今朝の段階では、東に少し反れ四国・紀伊半島への上陸は免れたらしいのだが、これから暴風圏内に入るという。そして、今回は満潮時と重なる地域が多いらしく、九州の方では河川が逆流する被害も出ているらしい。かつて「天下の台所」と呼ばれたここも港の満潮時刻と重なるので高潮の注意が必要らしい。
 昨夜の段階で「電車が止まるかもしれない」と心配し、22時前の段階で社内には2,3人しか残っていなかった。社長も心配して、「台風はどうだ?」と何度も話題に出した。そこで、私は「今は速度も遅く、大型ですが、何処かに上陸したらしたで、速度も速くなり、中心気圧も下がると思いますよ。」と言ってやった。すると「流石やなぁ〜」と感心されてしまった(^^;)

 「流石やなぁ〜」の「流石」は何処から来るのかというと、それは私がかつて「台風銀座」と呼ばれていた土地で生まれ育ったからに他ならない。別に台風で被害に遭うと心配して天気予報図と睨めっこして得た知識ではなく、「明日、学校休みかな?」という休校を願って睨めっこしていたのである。
 台風は通常、早くて5月か6月頃から発生している。日本と密接な関係を作ってくるのが、主にお盆を過ぎてからで、特に注意が必要なのは9月以降だと記憶している。何故、9月以降に注意を必要とするかと言うと、それは秋雨前線を伴うことが多く、雨の被害が怖いからである。
 とはいうものの前述でも書いた通り、「『かつては』台風銀座」と呼ばれていただけで実際、私が生まれてからこっちは台風が上陸したのは数えるぐらいか無いのかもしれない。主に掠っていくばかりで被害という程の被害は「私には」直接ない。
 何故、被害が少ないかと言えば、雨に対する防災がしっかりしているからである。 もう、3、4年前になるだろうか?これは台風では無かったのだが、秋雨前線により市全体が浸水した。一番酷かったのが、市内でも私の住んでいる東側だった。私の住んでいる町の隣町の河川から雨水が溢れ出したのだ。しかも、決壊を防ぐ為に低くしていた堤防から。その為、隣町では道路標識の数十センチ下が川になっていたのだ。市内は一時的に浸水したものの明け方には水は引き、交通にも朝の通勤に支障がでたぐらいだったのだが、一番被害が酷かった町に隣接する私の家も前の道が川になっていたのだ。
 しかし、我が家の一帯地区はかつて水田であったため地盤の問題で地上より高めに作ってあり、新築の家以外には大した被害もなかったのだ。最終的には死者数名が出たものの1〜2週間で元の生活に戻ることができたのも「台風銀座」がもたらす防災が役立ったということだろう。
 まぁ、確かに普段からの雨の量や降り方が県外のそれとはかなり異なることは確かだ。県外で言う所の「土砂降り」は私らの感覚では「あ、雨が降ってる」ぐらいで普通なのである。今も窓の外では風を伴った雨が降っているのだが、全く痛くないし傘が無くても数十メートル範囲であれば「撃たれた」ぐらいで「びしょ濡れ」はない。これが私が生まれ育った土地だとすれば、一歩外に出た瞬間、川に飛び込んだ様なものだ。しかも、それが台風など関係なしに日常的にあるのだから、県外の雨は可愛いモノだ。

 それにしても、台風ってヤツはなんだかドキドキする。被害に遭われている方々からすれば、かなり不謹慎なのだが....。
 その昔、祖父が生きていた頃で私の記憶があるのだから小学校中学年〜高学年ぐらいの頃かな?台風接近間近に空港近くにある河口を見に行ったことがあったのだが、凄かった。川から流れてくる水と海からの大きな波がぶつかる様は言い表すことが出来ない。言えるとすれば「迫力満点」だろう。
 その後、短大時代にも同じ場所で今度は海を見に行ったのだがそれも凄かった。堤防を軽々越えてしまいそうな大きな波と普段は延々と続く浜が数メートルを残し浪が、というより海が押し寄せてきているのだ。
 そして、何とも不思議なのは台風前後、風が強い段階なのだが空気が、空が、薄紫というか薄ピンクに染まるのである。主に夕方だろうとは思うのだが、なんとも幻想的な世界が広がる。そう言うときは凄くドキドキするのは何故だろう?獣の血でも騒いでいるからなのかもしれない(笑)




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