老いの悲しき一生
毎朝散歩に行くと 同じ時間と同じ場所に老婆がいて
長い人生の重みを支えているために曲がった腰で落ち葉を集めてる
毎朝老婆は挨拶をする いつもの顔ぶれに 「おはようございます」 と
しかし老婆が掃除をする道を通る者は 皆 急ぎ足で仕事場へ向かう
ある 秋と冬の間の日 挨拶のない日が訪れた
そして道の上は落ち葉と雪で覆われ 自転車カゴの中には空き缶が積もっていた
この道を利用していた隣人達は 何気ない顔で何事もなかった様に
老婆のお葬式があるにもかかわらず 又 急ぎ足で仕事場へ向かう
一人の老婆が天国へ逝く 誰にも気づかれずに
いつも挨拶をしていた老婆にはとうとう 最後のお別れをする者はいなかった
ある女性の存在が認められなかった
一人の女の命が終わった
Butch大和魂