いやー、やっぱり我が家が一番!
なんていいながら、旅行から帰ってくる家族。

早く我が家に入りたと、父が鍵を開けた。すると、
「あれ? 確かに鍵をあけたのに、ドアが開かないなあ」
なんて、おかしな事をいう。改めて鍵を開けた父、絶句した。
「ああ、やられた」
荒らされた室内。父は青ざめて「泥棒だ」というと、頭を抱えて膝をついた。
「何か、取られた物は、ない?」
母の言葉に、僕達兄弟は部屋を見回して、いった。
「変な紙が、おいてあるよ」
母、見せなさいといって、青ざめた。
紙に書いてあったのは怪盗ルパン参上の文字。
やっと立ち上がった父、震える声で警察に電話しているのが聞こえた。

しばらくして、うーうー唸るサイレンの音に気がついた。
「警察が来た」
と、父がいった。間もなく、ピンポーンという音。
「はいはい」
母がドアを開けた。
それからの事はよく覚えていない。確か、警部の人が父と母にいろいろ聞いていたと思う。
僕も何かいったような気がする。えーと、怪盗……ルパン?
そうだ、僕は警部に怪盗ルパンの紙を見せた。
すると、警部はしゃがれた声で、「なにー! ルパンだとぉ!?」といったんだ。
そして、父と母に「取られた物はないですか?」と聞いた。
父と母は辺りを見回して、「そういえば、特に取られた物はないです」という。


それなのに、警部は
「いえ、奴はとんでもない物を盗んで行きましたよ」
といった。僕は不思議でたまらなくて、警部に「何を盗まれたの?」と聞くと、
「このテキストのオチです」といった。