冬の香り



習慣だった会話
今は無言のまま 時間が過ぎる
心がかわいたように きしついている

願うようにつぶやいている
叫ぶように繰り返している
あなたの名前を呼ぶ
私の姿 きっとみじめで
苦しいだけの毎日

服にしみついた
あの冬の香り
消えないように しまい込む
あなたの声を思い出す
耳に残っているそのひとつひとつ
つなぎ合わせるように・・・

思い出すのは
楽しかった日々
思い出すのは
あなたの優しさ
振り返ることは許されない私の
戻ることは出来ない二人の
冷たい冬の香り


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photo by sin&yuu