とにかくついていない最近の私


男は女の見せかけの美しさにだまされ、女は男の見せかけの優しさにだまされる。
世の中は見せかけの美しさと優しさに溢れかえっていて、人はその危うい心地良さに自分の全てを預け、開放し、あげく、裏切りに遭う。
この人こそは、と信じた相手に2万円騙し取られる。
あなたしかいない、と感じた相手に別の人の存在を知る。
一緒に店を盛り上げてゆこう、と付いていった経営者が九州に逃げる。
感じることが同じだよね、とココロを許した友人がいつのまにか引っ越していない。
おまえだけは最後の砦だと思っていた奴が嫁に行く。
駅に着くと必ず電車はホームに入っていて、タッチの差で乗り遅れる。
携帯が鳴っているのは聞こえるのに鞄のどこを探しても見当たらない。
貸した2万円は依然として私の手元に還らない。

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