あてがはずれたプレゼント
☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆♪♪☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆♪♪☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆
| 「ただいま」 元気のない声がしました。マナちゃんがピアノのおけいこから帰ってきたのです。しょんぼりとして、おけいこカバンをずるずると引きずって廊下を歩いてきます。 「また先生にしかられたの?」 とお母さんが聞くと、マナちゃんは目にいっぱい涙をためてうなずきました。 マナちゃんは小学三年生。ピアノを習い始めて二年になります。でも、ピアノを持っていませんでした。お母さんが、すぐにやめてしまうともったいないから、と言って買わなかったからです。 だんだんおけいこがむずかしくなってくると、おうちで練習しないとなかなかうまくひけません。それでときどき、先生にしかられて泣いて帰ってくるのでした。 それでもマナちゃんは、ピアノをやめたいとか、行きたくないとか言いませんでした。次のおけいこの日には、また元気に出かけていくのでした。 それでお母さんはお父さんに相談しました。 「マナがね、ピアノのおけいこで泣いて帰ってくる日が多くなったの。それでもやめたくないみたいだから、そろそろピアノを買ってあげましょうか」 お父さんはしばらく考えて言いました。 「そうか。ちょうどマナの誕生日が近いからね。本物のピアノはむりだけど、電子ピアノをプレゼントにするか」 「そうしましょう。きっと大よろこびするわよ。誕生日までないしょにしておくことにするわ」 お母さんはそう言ってにっこりと笑いました。 そして、マナちゃんの誕生日になりました。おいわいの晩ごはんが終わりました。だんだんマナちゃんがそわそわしてきました。 その顔を見てお父さんは 「マナ、プレゼントだよ」 と言って、ピアノをかくしていたシーツをとりました。 「あっ、ピアノだ」 マナちゃんはびっくりしてさけびました。でも、ちっともうれしそうじゃありません。 「マナ、どうしたの? うれしくないの?」 大よろこびすると思っていたお父さんは心配になって聞きました。 「ううん。うれしいのはうれしいんだけど・・」 マナちゃんは小さな声で言いました。 「本当のピアノじゃないからいやなの?」 とお母さんが聞きました。 「ううん。そうじゃないよ。でもね、ピアノがあると、練習しなくちゃいけないでしょ? だからあんまりうれしくないの」 とマナちゃんは言いました。 「マナったら・・。泣いても泣いてもおけいこに行くから、ピアノが好きなんだと思っていたのに」 とお母さんがつぶやきました。 「ピアノは好きなの。でも、練習は好きじゃないの」 マナちゃんはそう言うと、お兄ちゃんといっしょにテレビを見に行ってしまいました。 お父さんとお母さんが顔を見合わせてがっかりしていると、となりの部屋でマナちゃんがさけびました。 「今度のお誕生日のプレゼントは、くまのぬいぐるみにしてね」 |
☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆♪♪☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆♪♪☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆
おそまつさまでしたm(。^_^。)m
へたっぴい作品集ページへはブラウザの[戻る]をクリックしてね