ラマザンとイフタル


ラマザンとイフタル




イスラム暦の第9月<ラマザン>。
ムハンマドは祖父がそうしていたように、
ラマザン月は洞窟に引きこもっていた。
そして、40歳になった彼はラマザンの終わり頃に
天使から初めて啓示を受けた。

『仁慈あまねく慈悲深き、アッラーのみ名によって。
読め、想像したまえる方汝の主のみ名によって。
凝血から、人間のつくりたもうた
読め、汝の主はこよなく尊貴であられ
筆によって教えたもう方
何も知らなかった人間に教えたまえる方であられる』
−コーラン第96章1-5節−

一ヶ月間、日の出から日没まで飲食、喫煙ができない。
ムスリムにとっては大事な一ヶ月である。
しかし、その月にムスリム国を旅するツーリストにとっては、
誠に不便な一ヶ月でもある。
昼間はもちろん食堂なんかがほぼ閉まっている。
テイクアウトはできるが、
レストラン内で飲食することができにくくなる。
ムスリムがようやく飲食ができるようになるのが、
午後の5時。
5時のアザーンが響くと同時にその日のラマザンが明ける。
それがイフタル。
たいていのムスリムはイフタルのために、
夕方の4時過ぎくらいから、サモサなどの軽食を買いに出かける。
5時10分くらい前にはテーブルに軽食が並びはじめる。
みんな、5時のアザーンを楽しみにしている。
ギルギットに滞在していた私たちも、
毎日イフタルのご相伴にあずかる。
ちょっとした家族団欒だ。
宿では、働いている者とツーリストが同じテーブルを囲む。
皆、心なしか表情が柔らかくなる。
あったかい時間、それがイフタルなのかも知れない。

NEEN


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